試合レポート

離島の私立校・樟南二、試合開始5時間遅れもコンディションを保った「6月の経験」

2024.07.11


<第106回全国高校野球選手権鹿児島大会:樟南二 10―0 川薩清修館(6回コールド)>◇10日◇鴨池市民球場

【トーナメント表】夏の鹿児島大会 ここまでの結果

樟南二は1回裏一死満塁で、5番・牧園 剛弥(3年)の一ゴロで二塁アウトとなる間に二者生還して2点を先制した。3回裏は二死満塁から6番・原根 孝太郎(3年)が走者一掃の右翼線三塁打を放ち、7番・叶福稔(3年)も左前適時打で続いて、計4点を追加した。

4回には3番・山田 琉ノ介(3年)の中越え二塁打で更に2点を追加。守備は初回に一死三塁のピンチをしのいで以降、毎回走者を出すも先発の牧園、5回からリリーフした衛 獅心(2年)を中心に粘り強く守り、得点を与えなかった。6回裏、二死から4安打を集中し、10点差をつけてコールド勝ちを決めた。

雨のため試合開始時間が大幅に遅れたが、学校が徳之島に所在する樟南二は攻守に川薩清修館を圧倒し、コールド勝ちした。球場入りは午前7時半。開始予定は午前9時だったが、夜中から降った雨の影響で開始が大幅に遅れた。グラウンド整備を始めようとしたら、また雨が降り出して様子を見る。試合開始がいつになるのか、あるいは順延になるのか、分からないまま待つ時間が、午前中いっぱい続いた。

心身のコンディションを保つ難しさがあったが「特に何も考えなかった。早く試合がしたかった」と德田 幸伸主将(3年)は言う。6月末の地区大会決勝で大島徳之島が対戦した日も、雨で試合開始が大幅に遅れた。会場係の樟南二の選手たちは午前8時に会場入り。試合開始は午後2時だった。「あの経験はきょうみたいな日のためだったんだぞ!」と我那覇悟志監督はハッパをかけた。雨が上がった分、蒸し暑さも加わったが「島で散々経験しているから暑さには負けない」と暗示をかけた。

試合開始は午後0時半。会場入りして約5時間が経過していたが、攻撃では13安打10得点を挙げ、守備は無失策で完封。上々の内容で大事な夏の初戦白星を挙げた。「初回に2点先制できたのが良かった」(德田主将)。立ち上がりの守備で捕逸、暴投でピンチを招いたが、無失点で守り、守備から攻撃のリズムができて主導権を握る展開に持ち込めた。

「相手に先制され、リードされても、粘って食らいつけるか」がこれからのテーマだと我那覇監督はいう。2回戦の相手は第3シード鹿児島実。「厳しい相手」(德田主将)なのは間違いない。「9回まで試合をして、チャンスを作って1本でも打つ」ことをまずは目指す。

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この記事の執筆者: 政 純一郎

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