日本ポニーベースボール協会創設50周年を祝う記念式典が7月23日夕方、KIRANAガーデン豊洲(東京都江東区)で開催された。選手約500人、指導者・保護者約200人に加え、80人ほどの来賓も出席し、式典は盛大に行われた。

米国・ポニー本部のエイブラハム・キーCEOをはじめ、来賓が祝辞を述べたのち、アーティストのなもなき、神楽SCOPEが楽曲を披露。そして、終盤にはHARTYが登場。ポニー公式応援ソング『夢中になり描こう夢』などを選手たちと一緒に熱唱し式典を盛り上げた。

ポニーの『PONY』には『Protect Our Nation’s Youth(我々の国家の宝である青少年の成長を守ろう)』という理念が込められている。同協会は、この理念のもと、他団体にさきがけた球数制限や国際基準バットの導入、肩肘検査の実施など、中学球児たちの障害予防のための施策を次々打ち出してきた。さらには、経済的な理由で硬式野球を断念する選手を支援するための制度も推し進めている。

1975年5月、同協会は加盟6団体で活動をスタートさせたが、野球人口の減少が叫ばれる中、加盟団体数、選手は近年増加。現在は約250の団体が加盟し、全国で3,800人近い選手たちがポニーで硬式野球をプレーしている。

団体数の増加に伴い、競技レベルも格段にアップ。昨年8月に行われた中学硬式野球5団体の夏の優勝チームで争われる第1回エイジェックカップでは、ポニー代表の佐賀ビクトリー(佐賀)が準決勝で世田谷シニア(リトルシニア代表=東京)を、決勝で佐賀フィールドナイン(フレッシュ代表=佐賀)を破り、初代中学硬式野球日本一の座についた。

また、米国に本部を置くポニーは国際交流を施策の柱の1つとしている。昨夏、ポニーの日本代表チームはU-12ブロンコの部、ガールズU-15、U-14ポニーの部で世界一に輝き、U-16コルトの部も世界4強進出を果たしている。今夏もU-12ブロンコ日本代表、U-16コルト日本代表、女子日本代表が世界一の座を目指す。

広澤克実理事長は参加者へ感謝の言葉を述べた上で、「ポニーの理念、スピリッツは我々の憲法。私たちはこれを厳守し、子供たちを心も身体も成長させて高校に送り出していきたい」と力強く宣言した。