パ・リーグの打点王はソフトバンク・山川穂高(中部商出身)に決まった。ソフトバンクが20年以来の優勝を飾ったのは山川の打棒が大きかった。9月は23試合の出場で打率.308(91-28)、5本、14打点、OPS.888と活躍。優勝を決めた直後の試合でも本塁打を放っており、最後まで息切れすることなく打ちまくった。月間の成績を振り返ると、月間5本塁打以上は3・4月、5月、7月、8月、9・10月の5回。10打点以上も5回。特に8月は打率.293ながら、11本塁打、23打点、OPS1.039だった。安定して勝負強い打撃を見せたことが打点王につながった。

 最後はロッテのソトが8打点差まで猛追していたが、最終6試合でわずか1打点と失速。山川は9月28日の日本ハム戦で3ランを放ち、打点王を決定づけた。

今回のタイトルで22年以来、2度目の打点王となった。パ・リーグで、複数回、打点王を獲得した現役打者は中日・中田 翔の3回(14年、16年、20年)、楽天・浅村栄斗の2回(13年・18年)、西武・中村剛也の4回(09年、11年、15年、19年)の3人だ。

 山川は34本塁打を放ち、打点・本塁打の二冠を獲得した。今回が4度目の本塁打王獲得となり、パ・リーグ2球団での本塁打王獲得は史上初の快挙となった。

 山川はこれで3度目のリーグ優勝に貢献したが、18年、19年ともにCSのファイナルステージで敗退しており、まだ日本シリーズ出場がない。現在は宮崎で行われているフェニックスリーグに志願して、参加しており、本塁打も打っている。ソフトバンクは16日から1stを勝ち抜いたチームとファイナルステージを戦う。初の日本シリーズ出場へ向け、ペナントレースで見せた打撃を発揮できるか注目だ。