<関西学生野球連盟 令和6年度秋季リーグ戦 第6節1回戦:近畿大9-1同志社大>◇2024年10月12日◇南港中央野球場

 近畿大が9点を奪って先勝した。プロ志望届を提出している最速148キロ右腕の石井 康輝(4年=箕面学園)がリーグ戦初先発。4回72球を投げて、3安打3四球4奪三振で1失点という内容だった。

  今季はこれまでにリリーフで5試合に登板していた石井。3日前に先発起用を告げられ、「緊張したんですけど、自分がやっていることを信じて投げたので、良い結果になったかなと思います」と胸を張った。

  1年春にリーグ戦デビューを飾ったが、その後は制球に苦しんで伸び悩む。「どちらかというと、バッターというより監督にどう評価されるかになっていました」と2、3年時は力を発揮できず、出番にも恵まれなかった。

  試行錯誤を続ける中で「自分の持ち味は強いストレート」と原点に立ち返ると、制球も改善。今年に入って、リーグ戦で出番をもらえるようになった。

  この日も威力のあるストレートで空振りを奪う場面が目立った。ボールの強さは上のステージでも武器になるだろう。

  大学4年間で目立つ実績を残すことができなかったが、「自分が野球をやり切ったと思えるところまでやりたい」と独立リーグ挑戦を視野に入れてプロ志望届を提出。4年生になってようやく本来の姿を取り戻したのが現状で、まだまだ伸びしろはありそうだ。

 「先発でも中継ぎでも両方いけるようなピッチャーになりたいです」と目指す投手像を語ってくれた石井。大学ラストシーズンを飛躍のきっかけにして、次なるステージを目指す。