◇秋季東京都大会2回戦◇早大学院 6―0 正則◇JPアセットスタジアム江戸川球場◇14日
1回戦では、毎回得点の5回コールドゲームで朋優学院を下した早稲田大学高等学院(早大学院)。打撃好調といっていいであろう。この夏の西東京大会もベスト8に進出しているが、そのメンバーも多く残っているだけに、チーム力としては非常に高いともいえよう。
正則は1回戦では、法政にリードされながらもワンチャンスで安打を集中させて逆転勝利。岸本淳監督も、「今年のチームは、ある程度は行けそうかな」という感触もあるというだけに、グラウンドはないという厳しい環境ながらも、しっかりとした試合を戦ってきた。選手たちは、自分たちが今やれることを一つずつしっかりとこなしていくという姿勢である。
早大学院は長年チームを指揮してきていた木田茂前監督が7月に入院するなど、体調を崩したこともあって野口順平部長が監督代行としてやってきていたが、今大会も試合ごとに監督代行の届けを提出して采配を揮っている。
2回、早大学院は5番村野 太亮選手(2年)の二塁打からバントと安部 勇人選手(2年)の中前打で1点を奪う。さらに3回にも二死一三塁から、またも村野選手の二塁打などで、さらに2点を追加。こうして、徐々に試合の流れは早大学院に傾いていった。
早大学院は5回にも押し出しで1点、6回には犠飛や4番古田 裕太選手(2年)の中越二塁打などでさらに2点。6対0と大きくリードして、そのまま高木 太市投手(1年)が7回を投げ、古田投手が残り2イニングを投げて、0に抑えた。
スコアから見ても、早大学院としては危なげのない試合だったという印象ではあるが、野口監督は、「生徒はよくやってくれたと思いますが、反省点としては私自身が、もっと選手に対しての声のかけ方とか、指示の出し方などに戸惑いやタイミングがよくなかったりして、試合の中でよくないところを修正させてあげる指示が足らなかったのではないかと思います」と、自分自身を反省材料としていた。
それでも、「頭のいい子たちなので、選手たちは自分の判断である程度行動できるので、そのあたりは、むしろ補ってもらったと言っていいところでしょう」と、選手たちの質の高さは評価している。この秋のチームは、打撃のチームだということでもあり、積極的に打って行く姿勢も示せていたようだ。
結局、トータル3安打しか放てず完封負けとなった正則。それでも岸本監督は、無失策だった守りを評価して、「よく守ったと思います。コールド負けを阻止したのも、山田が意地で頑張ったと思います。ウチとしては、秋の今の時期でこれだけチームとしてまとまっているのは珍しいです。それだけに、これから一冬、鍛え甲斐もあります(笑)。課題としては打撃力の向上ですね。春を見ていてください」と期待を込めていた。