<京滋大学野球連盟 024度秋季リーグ戦 第7節1回戦:明治国際医療大2-1滋賀大>◇2024年10月14日◇わかさスタジアム京都

 2季ぶりに1部でプレーしている国立の滋賀大にプロ志望届を提出している選手がいる。それが小倉 和士(4年=上宮太子)だ。

  右投げ左打ちの外野手で、初球から積極的に振りにいくタイプの打者。「良い時は逆方向にけっこう飛んでいきます」と広角に打てる打撃が持ち味だ。今春は2部ながら打率.640と驚異的な数字を残している。

  大阪府藤井寺出身。上宮太子時代は代打要員として3年夏に南大阪大会4強入りを果たしている。

  当時は身長が160㎝台前半しかなく、「私立の強豪に行っても4年間試合に出られずに終わると思ったので、国公立大で強いところに行こうと思いました」と国公立大を受験。2浪して滋賀大に入学した。

  実は高校野球を引退してから大学に入学するまでの2年半の間に体が大きく成長している。高校を卒業するころには身長が170㎝まで伸び、2年間の浪人生活で178㎝になった。現在は179㎝、84㎏と立派な体格をしている。ここまでの晩成型選手はなかなかお目にかかれないだろう。

 「小学生の頃からプロ野球選手になることを夢に野球をやってきて、今もずっとその夢を持ち続けてやっています。確かに現状でドラフトにかかるのはちょっと厳しいと思いましけど、そこを目指している気持ちは変わらないです。まず、プロ志望届を出して、かかったらかかったで行きたいと思いますし、かからなかったら、その道を目指してずっと野球をやっていきたいと思うので、その意思表示として出しました」とプロ志望届を提出。現時点で調査書は届いておらず、指名漏れした場合は独立リーグ挑戦のトライアウト受験を検討している。

  これまでの実績は昨秋に三塁手でベストナインに選ばれたくらいだが、「NPBで3冠王を獲れるような選手になりたい」と志は高い。大卒2年目の年齢だが、身長が伸びる時期が遅かったことを考慮すると、まだまだ伸びしろはありそうだ。

  現在、チームは勝ち点0で最下位。この日も1対2で敗れ、小倉も4打数無安打に終わった。

  入れ替え戦を回避するために15日の2回戦で負けることは許されない。「今日ダメだったことは反省して、まず明日に勝つことを考えたい」と気持ちを切り替えていた。次戦こそは小倉の一打で打線に勢いを付けたいところだ。