10月24日、ドラフト会議へ向けて、各球団が戦略会議を行っている。今年のポジションで人材が少ないといわれるのが捕手だ。高校生では箱山 遥人(健大高崎)、大学生では印出 太一(中京大中京-早稲田大)、社会人では石伊 雄太(近大高専-近大工学部-日本生命)などが候補に挙がっているが、絶対数が少ない。そのため、独立リーグの捕手もリストアップされている。BCリーグで人気なのは、埼玉武蔵ヒートベアーズ・町田 隼乙捕手(光明相模原・21歳)と茨城アストロプラネッツ・大友 宗捕手(鳥羽-帝京大-日本通運・25歳)の2人だ。

 9月20日の西武三軍との交流戦で見ても、この2人の体格の良さ、技量は際立っていた。186センチ88キロの町田は実戦力の高さで勝負し、181センチ86キロの大友は絶対的な強肩とパワーで勝負する捕手だ。

DeNA山本に続くのか!?21歳の大型捕手・町田

 町田は光明相模原時代から大型捕手として活躍。金子 功児内野手(西武)と同期で、ともにBCリーグの武蔵に進んだ。1年目から57試合、4本塁打、15打点と好成績を残した。2年目には打率.265、8本塁打、41打点と強打の捕手として成長を見せる。しかし指名漏れとなり、高卒3年目となる今季に勝負をかけている。

 今季51試合に出場して、打率.323、5本塁打、37打点。「打てる捕手」として成長した。アピールを狙った9月20日、西武との交流試合では2本の二塁打を記録した。町田の打撃を一塁側からみると、トップの位置が安定しており、無駄のないスイングでボールを捉えることができている。スイングスピードも速い。そしてしっかりとボールが見えており、コンタクト力が高い打者に映った。

 二塁送球も2.00秒前後ながら安定したスローイングができていた。攻守ともに粗さがなく、21歳の捕手としては完成度が高い。

「3打席目は三振でしたけど、それ以外は凡打でも良い当たりを打つことができたので、自分としては満足しています。その前の巨人(9月12日)の交流戦ではあまり打てなかったのですが、西武戦に向けてしっかりと準備ができたので、良い結果が出たと思います」(町田)

 高卒から独立リーグに進み、そのままNPBで活躍した捕手といえば、DeNA・山本 祐大捕手(京都翔英-滋賀ユナイテッドBC)の名前が挙がる。今季は自己最多の108試合出場、5本塁打とキャリアハイの活躍を見せている。

「BCから一軍で活躍する選手たちの話は見聞きします。自分たちと同じ独立リーグ出身の選手たちが一軍で活躍する試合を見ると、自分も嬉しい気持ちと負けないように頑張る気持ちになります」

 町田のもとに吉報は届くのか。

社会人を辞めて25歳で独立リーグ挑戦を選んだ大友宗

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