今季3位に終わり、CS1stステージ敗退のロッテの台頭選手を振り返っていきたい。

 ベテランの投手たちが帰ってきた。まずは唐川 侑己(成田出身)だ。昨シーズン6試合(先発1試合)の登板で防御率7.04と苦しんでいた高卒17年目を迎えた唐川は、今シーズン先発に返り咲いた。

 今季は8試合(先発6試合)の登板で3勝2敗、防御率2.37と安定した投球を見せており。QS率は66.7。さらに38回を投げて、与四球はわずか3で、K/BBは10.33と優秀な成績を残している。中継ぎ登板もあったが、その試合も3回無失点投球と完全に復活した。

 36歳を迎える来季も先発としての活躍が期待される。

 そして石川 歩(滑川出身)。石川はオフに右肩の手術を受けたこともあり開幕は育成契約だったが、6月に支配下登録を勝ち取った。6月30日の復帰登板で5回無失点と試合を作り勝利投手になるとそこから3連勝を飾っている。8月16日の試合で4回4失点と打ち込まれて登録を抹消され、それがシーズン最後の登板となった。来季は1年間通して、稼働できるか注目される。

 20年ドラフト1位の鈴木 昭汰(常総学院出身)は大ブレイクの1年になった。本格的に中継ぎへと転向した昨シーズンは一軍で13試合の登板にとどまったが、今シーズンはキャリアハイとなる51試合に登板。そのなかで2勝1敗、5セーブ、27ホールドと大躍進。開幕から14試合連続無失点と好スタートを切り、初めて自責点がついたのは6月26日(27試合目)と0を並べてきた。今年は圧倒的な存在感を示して、セットアッパーとして見事に一本立ちした。

 22年ドラフト1位の菊地 吏玖(札幌大谷出身)も2年目の今年は中継ぎとして開花しつつある。ルーキーイヤーの昨シーズンはわずか1試合の登板にとどまったが、今年は20試合に登板。0勝0敗、1セーブ、1ホールドとまだ僅差リードでの登板は少ないが、防御率2.25と役割を果たしている。長いイニングをこなすこともできるため、来シーズン以降の起用法はわからないが、今後に期待のできるシーズンとなっている。