<第106回全国高校野球選手権神奈川大会:武相 1-2x 横浜>◇23日◇準決勝◇横浜スタジアム
横浜がサヨナラ勝ちで武相に勝利。明日行われる決勝戦へ駒を進めた。
圧巻だったのが6回から登板したスーパー1年生の織田 翔希投手だ。細身から威力のある直球を投げ込む1年生右腕は、春の神奈川王者・武相打線を前に4回5奪三振で完全投球の好投を見せた。自慢の直球は横浜スタジアムで147キロを計測。「嬉しい気持ちです。まだまだ(球速が)出るかなと思っています」と語っていた。
今春は準決勝の東海大相模戦で先発も3回途中自責点2で降板した苦い経験が。悔しさを味わったが「春の準決勝で投げさせてもらった経験はこういった場面でした活かせないので、しっかり熱くなって投げることができました」と力を込めた。
昨夏の神奈川大会をテレビで観戦し、「自分もこの歓声のなかで堂々と投げたかった」と横浜へ進学。この日も「バッテリーを組みたかった」と憧れていた椎木 卿五捕手(3年)と息の合った投球を見せた。球を受けた椎木も「変化球の精度やキレも元々持っていたが、ゾーンに集まるようになった」と話し、「ブルペンでダメなら試合では投げ切れない」と厳しい要求で織田の成長を促している。
「松坂大輔さんを超える投手になるのが一つの目標」と夢は大きい。早くも頭角を現したスーパー1年生を指揮を執る村田 浩明監督も「球がまだ一段と良くなった。大会を通してものすごく成長しているなと肌で感じました」と絶賛した。名門で早くも頭角を現した1年生右腕は、「まだまだ足りていないので、チームのために自分の役割を全うしたいです」と決勝戦に向けて闘志を燃やしている。