今季4位に終わった楽天は今江 敏晃監督が1年で解任となった。報道を見る限り、今の楽天はフロント、首脳陣、選手が一枚岩で戦っている感じが見えてこない。再就任した三木 肇監督のもとで再び一致結束して戦えるか。

 まずはドラフトで的確な指名ができるかどうか、注目したい。

球界のエースになりそうな高校生投手トップ2がドライチ候補

 楽天の第一次戦力外通告で特徴的だったのは、支配下4人、育成2人の計6投手が放出されたことだ。一軍で13試合二軍で20試合登板した吉川 雄大投手(広陵)、現役ドラフトで獲得し、8試合で防御率8.44だった櫻井周斗投手(日大三)ら中堅の投手がリリースされた。若手投手にとってはチャンスだが、6人も減った分、しっかり投手を獲得したい。

 ちなみに楽天は昨年、3人の高卒大型右腕を獲得したが、それぞれしっかり進化している。顔ぶれはこちらだ。

2位 坂井 陽翔(滝川第二)186センチ84キロ

3位 日當 直喜(東海大菅生)190センチ100キロ

7位 大内 誠弥(日本ウェルネス宮城)191センチ77キロ

 坂井は二軍21試合、防御率6.41だったが、速球は140キロ台後半までベースアップし、10月6日のオリックス戦で一軍初登板もはたし、最速151キロを計測している。日當はこの3人の中でも最も数字を残しており、二軍戦では30試合を投げ、防御率2.01の好成績。一軍最終戦で登板し、1回無失点の好投を見せた。自慢のスプリットも複数種類を操り、投球の完成度も高い。本人の意向、起用法を見ると、将来のクローザー役となりそうだ。大内は二軍で13試合中、6試合に先発して、防御率3.82だった。高校時代の最速144キロだったが、先発した試合では安定して140キロ台後半を出している。

 この3人の成長を見るととてもロマンを感じる。今年もドラフトで将来のエース候補となる高校生投手を獲得したい。もちろん即戦力の大学生投手は欲しいが、育成成功の兆しが見える高校生で推すべきだろう。

 候補となるのは、188センチの大型右腕・今朝丸 裕喜投手(報徳学園)、198センチ左腕・藤田 琉生投手(東海大相模)の世代トップの2人だ。右投手が多くなっている投手陣のバランスを考えると藤田の方がオススメか。マインドも強く、調整能力も高い。3年目ぐらいには、先発ローテーションを担える総合力を持っているだろう。楽天にはなかなかいない先発型の大型左腕。ロマンがある。

絶対的な捕手不足解消も喫緊の課題

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