2024年のドラフト会議まであと1週間を切った。今年も多くのスター候補生たちが、この会議で指名を受けることだろう。
ドラフト会議の成果は1年でわかるものではなく、5年から10年かかってやっと答えがでてくるものだ。では今から5年前(2019年)のドラフト会議で指名を受けた選手たちは、2024年シーズン現在で戦力となっているのだろうか。球団ごとに振り返ってみたい。
この年のDeNAは1位で森 敬斗(桐蔭学園出身)の一本釣りに成功した。高卒のショートとして鍛えられており、1年目から8試合、44試合、61試合と順調に出場試合数を伸ばしてきた。しかし昨年は骨折の影響もあり9試合の出場にとどまった。勝負の年でもある今年はすでにキャリアハイとなる71試合に出場し、打率.251(187-47)の成績を残している。レギュラーを奪うには至っていないが、出場機会は着実に増やしており、CSでは6試合連続でスタメン出場しており、来年が勝負の年となりそうだ。
その他の野手では4位で東妻 純平(智弁和歌山出身)、5位で田部 隼人(開星出身)、そして6位で大卒の蝦名 達夫(青森商出身/青森大)の3人を指名した。このなかで蝦名は今年キャリアハイの71試合に出場。外野の一角を狙う位置につけている。東妻は捕手で入団したものの、外野手として今年一軍デビューを果たし初安打も記録した。一方の田部は一軍での出場機会がないまま、2022年に戦力外通告を受けている。
投手は2位で坂本 裕哉(福岡大大濠出身/立命館大)、3位で伊勢 大夢(九州学院出身/明治大)、7位で浅田 将汰(有明出身)の3人を指名した。3人のなかでもっとも結果を残しているのが伊勢だ。1年目から33試合に登板すると、5年で238試合に登板。100ホールドを挙げている。
坂本は昨年まで主に先発として起用されてきたが防御率は4年連続5点台以上と低迷。しかし今年は開幕から中継ぎ起用され、ここまで48試合に登板。1勝1敗、13ホールド、防御率2.20と結果を残している。貴重な中継ぎ左腕として活路を見出した。浅田は一軍での登板機会がないまま2022年に戦力外通告を受けた。
伊勢が中継ぎとして独り立ちし坂本も開花しつつある。あとは森の成長具合がこのドラフトの成否を決めることになりそうだ。
<2019年ドラフト会議でDeNAが指名した選手>
1位:森 敬斗(桐蔭学園)
2位:坂本 裕哉(福岡大大濠→立命館大)
3位:伊勢 大夢(九州学院→明治大)
4位:東妻 純平(智弁和歌山)
5位:田部 隼人(開星)※2022年に戦力外通告
6位:蝦名 達夫(青森商→青森大)
7位:浅田 将汰(有明)※2022年に戦力外通告