今年、4年ぶりのセ・リーグ優勝を果たした巨人。坂本 勇人内野手(光星学院)、菅野 智之投手(東海大相模)ら2010年代からチームを牽引してきたベテラン、球団の顔へ成長した岡本 和真内野手(智弁学園)の中堅組、ショート・門脇 誠内野手(創価)、若きエース・戸郷 翔征投手(聖心ウルスラ)の新世代との融合がうまくいった結果といえる。

 戦力は充実しているが、巨人が求められるのは常勝軍団であること。どんなドラフトを行うべきなのか。

菅野の穴を埋められるか、大学生NO.1左腕・金丸

 CSの戦いぶりを見て、投手、内野手などいろいろ足りないと感じたファンは多いかもしれない。

 来年、必ず足りなくなるのは先発投手である。今年防御率1.67、15勝、156.2回と文句のつけようのない菅野がメジャーに挑戦する。12も貯金をつくった投手が抜けるのは大きな戦力ダウンであることは間違いない。先発の柱となる投手は必ず確保したい。

 一方、今年はチーム打率.247とリーグ2位だった。しかし、接戦が多く、貧打に苦しんだ印象も強い。チーム本塁打数82本塁打は昨年の164本から大きく減った。今年はセ・リーグ最小の54失策と守りで優勝をもぎとったが、パワーアップが今後の課題である。若手を見ると、浅野 翔吾外野手(高松商)がいるとはいえ、球団全体では右打者の打力が弱い。岡本、坂本がまだ健在だが、将来的に見ると、野手確保も考えていかないといけない。

 まず1位で指名したい投手は、大学生NO.1左腕と評価される関西大の金丸 夢斗投手(神港橘)だ。競合必至だが狙っていきたい。巨人は大きな注目を浴びる球団のため、選手にはメンタル面の強さも求められる。金丸は感情の起伏が小さく、いつでも自分の投球に専念できる職人肌タイプ。腰のケガの状態が気になるが、年間通して10勝以上を毎年狙える金丸の競合に参加したい。

 外れ1位だと、巨人の環境下で実力を発揮できそうな即戦力投手が残っていない可能性が高い。有望な若手内野手の獲得に戦略を切り替える必要がある。そこで石塚 裕惺内野手(花咲徳栄)が最もおすすめだ。広角に打てる打撃技術や厳しい場面ほど実力を発揮できるメンタルがある。プロでは三塁手向きの選手であり、1年目から二軍で起用してブレイクに備えたい。

2位以降は高校生投手と外野手補強がメインか?

1 2