<関西学生野球連盟 令和6年度秋季リーグ戦:関西学院大6-4関西大>22日◇第6節4回戦◇わかさスタジアム京都

 今秋のドラフト1位候補である関西大の金丸 夢斗(4年=神港橘)が大学ラスト登板。2点ビハインドの8回裏からマウンドに上がり、1イニングを三者凡退に抑えた。

 既に対戦相手である関西学院大の優勝が決まっており、関西大にとってはこれが今季最終戦。「最後にしっかりと3人で抑えて、学生野球を終わろうと思って投げました」と気持ちを入れてマウンドに向かった。

 様々な想いが詰まったマウンドだが、「いつも通り投げようと冷静な気持ちでマウンドにいました」と落ち着いた投球を披露。変化球を交えながら丁寧な投球で、三ゴロ、三ゴロ、一飛で最後の登板を終えた。

 今季は春に発症した腰の骨挫傷の影響もあり、登板10試合は全てリリーフ。最長は9月16日の立命館大3回戦の3イニングだった。

 万全ではない中でも今季は15回を投げて、8安打4四死球18奪三振で防御率0.00。昨秋から72回連続自責点0を続けた。

「結果的には悔しい終わり方になりましたが、個人としてもチームとしても良い形で終われたんじゃないかなと思います」と清々しく振り返った金丸。チームは敗れて4位で今季を終えたが、自分のできることはやり切ったと胸を張っている様子だった。

 高校3年生の時は甲子園が中止。最後の夏に開催された独自大会も控え部員や3年生部員の保護者のみが観戦できる無観客試合だった。

 それと比較して、この日は大勢の応援団に後押しされての関関戦。「最後にこうやって、応援もありながら観客もたくさんいる中で、しっかりと最後学生を締めくれたのは本当に幸せなことだなと改めて感じました」と喜びを噛みしめた。

「寂しい思いはありますけど、個人的には4年間やり切った。この4年間がなかったら、ここまで成長できていなかったので、本当に濃い4年間でした」と大学野球生活を振り返った金丸。高校時代は全国的な知名度はなかったが、関西大の4年間でドラフト1位確実と言われるまでに成長した。

 大学野球を終え、ついに24日のドラフト会議を待つ。「あまり実感はないです。結果はどうなるかわからないので、ご縁のあった球団に入って、尽くそうと思っています」と12球団OKの姿勢を示した。果たして当日は何球団が金丸に入札するだろうか。