「誰もが認めるバッターになりたい」

 6月頭に行われた愛知招待試合。愛知県の学校が全国強豪校を招待して試合を行う高校野球ファンにはたまらない恒例行事だ。豊川はセンバツ準優勝校・報徳学園と戦うことになった。報徳学園には今年の高校生No.1と呼び声の高い今朝丸 裕喜投手がいる。センバツ後の練習の成果を見せるときが来た。

 結果、今朝丸に対してモイセエフは2つのセカンドゴロに終わった。しかし、2打席目の当たりは非常に鋭いものだった。長谷川監督は言う。

「良かったです。角度はつかなかったですが、良いタイミング・良いポイントで捉えることができていました。(これから打球は)もっと上がっていくと思います」

 モイセエフも「ポイント自体は悪くなかった。ボールの下を捉えることができていたら、もっと飛ばす事ができていたと思います」と手応えを感じていた。

 あとは、夏、結果を出すだけだ。

「やはり圧倒的な打撃を見せて、誰もが認める打者になりたいですね。甘いボールをしっかりと捉える。そしてしっかりと角度をつけた打球を打ちたいです」

夏の愛知大会、14日の初戦の相手は強豪・愛知啓成と決まった。もう一度、甲子園でモイセエフの強烈なホームランを見てみたい。