2024年度のドラフト会議が行われたばかりだが、来年2025年のドラフトへ向けての逸材を紹介していきたい。来年は全国を代表する名門校に超高校級の逸材が揃っており、特に投手は豊作の予感がする。
来年の高校生で一番人気となるのは、石垣 元気投手(健大高崎)だろう。178センチ75キロと上背はないが、毎試合、ストレートの最速は150キロ〜153キロを計測しており、夏はセンバツよりも空振りが奪える球質に成長していた。スライダーの精度も高まり、大事な試合でも力を発揮できる精神力の強さはこの夏の群馬大会、甲子園で培われた。経験値の高さを含め、ドラ1候補に挙げられる。ヤクルトが1位で獲得した愛工大の剛速球右腕・中村 優斗投手(諫早農)は176センチ81キロで体格は石垣と似ている。中村のように圧倒的な平均球速の高さで勝負をしていきたい。
石垣に続く投手として森 陽樹投手(大阪桐蔭)、福田 拓翔投手(東海大相模)の2人を挙げたい。森はこの夏の甲子園でも140キロ後半の速球、130キロを超えるスライダー、フォークを操り、評価を高めた。
福田はこの夏、140キロ後半の速球を投げ込んでいたが、乱れ気味だったコントロールを反省して、リリースの瞬間だけに力を入れる投球スタイルに変更。秋の神奈川県大会では20.2回を投げて、26奪三振、無失点の快投を見せた。伸びのある140キロ前半の速球は勢いがあり、130キロ台のスライダー、フォークも抜群だ。球速表示的には物足りないかもしれないが、投手としては着実に進化している。
ほかでは147キロ右腕・阪下 漣投手(東洋大姫路)、中野 大虎投手(大阪桐蔭)、藤川 敦也投手(延岡学園)、陣内 優翔投手(長崎海星)、宮口 龍斗投手(智弁和歌山)と最速150キロを計測する4人の右投手にも注目が集まる。
左腕では146キロ左腕・奥村 頼人投手(横浜)の安定感が抜群。長身の左腕でいうなら及川 雅貴投手(阪神)以来の逸材で、及川と比較するとストレートの球速は落ちるが、チェンジアップ、投球の完成度は数段上。この1年、全国でも実績を残せば、相当高く評価されるだろう。
西村 一毅投手(京都国際)は夏の全国優勝に貢献した好左腕。伸びのある140キロ前後の速球は伸びがあり、120キロ台のチェンジアップは攻略困難。来年の高校生では最も実戦的な投球をしている。球速が伴えば、上位指名は間違いない。芹澤 大地投手(高蔵寺)は145キロ前後の速球で圧倒する大型左腕で、来年はもっと騒がれそうだ。体力面をさらに強化していきたい。
野手では阿部 葉太外野手(横浜)、赤埴 幸輝内野手(天理)など俊足系の野手が目立っている。182センチ100キロの大型サード・藤井 健翔内野手(浦和学院)が本格化すれば、来年世代の野手では右打ち野手が少ないだけに人気株になりそうだ。