<令和6年度秋季近畿地区高等学校野球大会:東洋大姫路4-0大阪学院大>27日◇準々決勝◇ほっともっとフィールド神戸

 東洋大姫路(兵庫1位)が大阪学院大(大阪3位)に勝利して4強入り。3年ぶりのセンバツ出場をほぼ確実にした。

 エースの最速147キロ右腕・阪下 漣(2年)が6安打無四球6奪三振で完封。球数90球でマダックス(球数100球以内での完封勝利)を達成した。

 会見場に現れた際、チームメイトから「マダックス」と囃し立てられた阪下はこれが公式戦初完封。「完封というのは嬉しいことですし、甲子園につながる大会だったので良かったです」と声を弾ませた。

 大阪学院大はストレートに強いというデータがあったが、「変化球で逃げることなく、真っすぐで勝負できたところが良かったと思います」と真っ向勝負。3回裏に三者連続三振を奪うなど、3回までは一人の走者も許さなかった。

 4回裏に初安打を浴びてからも変わらずに安定した投球を披露。「自分の生命線は真っすぐとコントロールなので、コースにしっかり投げられたところが良かったです」と四死球0で最後まで投げ切った。

 これで来春の甲子園出場が濃厚。「入学前の目標が甲子園出場と甲子園優勝でした。まだ確定ではないと思うんですけど、一つの基準としてベスト4に入れたので、入学前の目標は一個達成できました」と胸を張った。

「そんなに僕は心配していないので、あまり細かいことは言わないです。そうやって、独り立ちしてほしいなと思っています」と岡田 龍生監督からの信頼も厚い。履正社時代の教え子である寺島 成輝(元ヤクルト)や先日のドラフト会議でDeNAから1位指名を受けた竹田 祐(三菱重工West)のような絶対的エースになることを指揮官は期待している。

 2019年夏に履正社を全国制覇に導いた岡田監督が母校・東洋大姫路に移って今年で3年目。名将を慕って入学してきた選手たちがまずは一つの成果を出した。地元・兵庫開催の近畿大会で名門復活を強く印象付けている。