<第49回社会人野球日本選手権大会:ミキハウス2-0ENEOS>10月31日◇1回戦◇京セラドーム大阪
10月24日のドラフト会議でオリックスから5位指名を受けたENEOSの東山 玲士(丸亀-同志社大)が先発。4回を投げて、2安打1四球3奪三振1失点で敗戦投手となった。
「ENEOSでできる最後の大会だったので、絶対に5試合して、全部勝つんだという気持ちでマウンド上がりました」と140キロ台後半のストレートを軸に初回は三者凡退と順調なスタートを切る。
しかし、2回表に一死から5番・松尾 龍乃(岩国商-福岡大)に甘く入ったチェンジアップを被弾。結果的にこれが決勝点となった。
「自分の甘さが出た1球でした。2ボール1ストライクだったので、カウントを取りたいという気持ちが少し出てしまって、甘く入ってしまいました」
ENEOS投手陣は9回で2失点と粘りを見せたが、それを上回る投球を見せたのがミキハウス先発の桜井 俊貴(北須磨-立命館大-巨人)だ。140キロ台後半のストレートにチェンジアップを駆使した巧みな投球術を見せ、5安打2四球7奪三振で完封。9回裏には無死満塁のピンチを招いたが、一ゴロと連続三振で切り抜けた。
2015年にドラフト1位で巨人に入団し、2年前までプロの世界で活躍していた投手を間近で見られたことは東山にとっても良い勉強になったことだろう。桜井の投球について、次のように語っていた。
「コントロールが良くて、追い込んでから投げミスをしない。やっぱり、それくらいしないと、プロで通用しないんだなと感じました」
その桜井ですら、戦力外になってしまうのがプロという世界。生半可な気持ちでは戦えないと身をもって感じたのではないだろうか。
「この経験を活かして、大事な場面を任せられる投手になりたい」と話した東山。来年から本拠地となる球場で社会人野球生活の幕を閉じた。
5安打完封勝利を果たしたミキハウス・桜井 俊貴