<第22回関西地区大学野球選手権大会:天理大12-2関西学院大(7回コールド)>11月1日◇1回戦◇南港中央野球場
阪神大学野球連盟代表の天理大が関西学生野球連盟代表の関西学院大に7回コールド勝ち。クリーンナップの3人がいずれも3安打以上と打線が機能した。
中でも活躍が目立ったのが5番三塁の池田 優斗(1年=八戸学院光星)。3打数3安打1本塁打3打点の大当たりだった。
2点リードで迎えた1回裏の第1打席、一死二塁から内角のストレートを捉え、「打った瞬間にいったと思いました」と左翼席に飛び込む2ラン本塁打を放つ。さらに2回裏の第2打席でも二死一、二塁から左前適時打でチームに追加点をもたらした。
高校時代は3年夏、6番サードで甲子園出場して8強進出。しかし、自身は10打数1安打2失策と不本意な結果に終わり、「悔しくて大学ではもっとやってやろうという気持ちはありました」とさらなる飛躍を誓った。
大阪府出身の池田が進学先に選んだのは奈良県の天理大。昨年まで4番を打っていた八戸学院光星出身の近藤 遼一(Honda鈴鹿)の影響を受け、「こういうバッターになりたい」と進学を決めた。
高校通算3本塁打と長打力をウリにするタイプではなかったが、昨冬はウエイトトレーニングに力を入れ、体重を5㎏増やして入学。「初球はファールになっても良いからしっかり振れ」という三幣 寛志監督の指導もあり、長打が増えるようになった。
春まで正三塁手だった下林 源太(4年=天理)が怪我で離脱したこともあり、今秋は三塁手のレギュラーに定着。打率.375、1本塁打の活躍でリーグのベストナインにも選ばれた。
「バッティングは捉えるのが上手。本当によく練習します」と三幣監督も高く評価している。2年連続の明治神宮大会出場に向けて、頼もしい新戦力が躍動を見せた。
また、昨年まで天理大の監督だった藤原 忠理監督が率いる天理高も近畿大会で4強入り。初となる明治神宮大会の高大アベック出場も現実味を帯びている。「そんな余裕はないですけど」と三幣監督は言いつつも前日には電話で藤原監督と「一緒に出られたら良いですね」という話をしていたそうだ。今年の全日本大学野球選手権で4強入りした強豪がこの秋も強さを見せつけている。