<秋季関東地区高校野球大会:横浜4-3健大高崎>◇4日◇決勝◇サーティーフォー保土ヶ谷球場

 横浜が17年ぶりに秋季関東大会優勝。先発のマウンドを任された織田 翔希投手(1年)は7回途中3失点で強力健大高崎打線相手に試合を作った。

 初回に今大会初失点を許したが、2回以降はこの日最速149キロを計測した直球にブレーキのきいたチェンジアップを巧みに使って追撃を許さなかった。しかし、7回に一死二、三塁のピンチで相手エースの石垣 元気投手(2年)に適時打を許してマウンドを譲った。

 石垣との投げ合いに「こんなチャンスはそうそうない」と胸を躍らせていた。一学年上の剛腕を肌で感じた織田は、「後半に入っても直球の球速が落ちず、選手に信頼されていると感じました。ピンチの場面でもインコースに強気な投球をしていた所は、自分に足りない部分だと思います」と好投手から学びを得たという。

 1年生ながら春からデビューし、この秋にはセンバツ当確のかかった関東大会初戦で初完封を飾るなど登板するごとに評価を上げてきた。対戦した健大高崎の青栁 博文監督も、「1年生の中では世代No.1だと思います。選手たちもこれから先にこうした投手を打たないと優勝できないことがわかったと思う」と絶賛。織田自身も、「投げきれるようになったのが大きい。次の試合でもいいイメージをもって臨むことができた」と実りのある秋となった。

 次なる目標は関東王者として臨む明治神宮大会だ。同校は初戦で明徳義塾と対戦。織田が全国大会でどのような活躍を見せるのか注目だ。