東洋大姫路(兵庫1位)が17年ぶり4回目の優勝を果たした。
準決勝までの3試合で24得点の強力打線がこの日もつながる。3回裏、四球と犠打で一死二塁とすると、3番・見村 昊成(2年)が左中間を破る適時二塁打を放って先制。さらに6番・白鳥 翔哉真(2年)と8番・渡邊 裕太(1年)にも適時打が飛び出し、打者10人の猛攻でこの回に4点を奪った。
さらに4回裏にも一死一、三塁から5番・高畑 知季(2年)のスクイズで1点を追加。ソツのない攻撃で試合の主導権を握った。
守りでは準決勝まで無失点のエース・阪下 漣(2年)がこの日も好投。「丁寧にコースに投げて、打たせていくピッチングが今日もできました」と安定した投球を見せる。
4回表には二死一、三塁から適時内野安打で今大会初失点を許したが、「引きずることなく、一人一人しっかり投げていく気持ちで投げました」と動じることはなかった。
最後まで好投を続けた阪下は7安打1死球3奪三振で1失点完投。チームを優勝に導いた。
大阪の履正社を2019年夏の甲子園優勝に導いたOBの岡田 龍生監督が就任して今年で3年目。ついに大きな成果を出した。
「本当に嬉しいの一言ですね」と笑みを浮かべた岡田監督。かつての強い東洋大姫路を取り戻す大会となった。だが、名将は決して満足はしていない。
「これを継続しないといけません。ここだけポンと勝ってもここから負けたら、同じことですから。毎年のように相手から嫌がられるチームにならないといけないですね」
今回の優勝は常勝軍団への第一歩に過ぎない。出場が決まった今月の明治神宮大会、そして、選出がほぼ確実となった来春の甲子園でも強い姿を見せてくれそうだ。