皆さん、こんにちは!! 『高校野球ドットコム』の河嶋です!
パ・リーグ最下位に終わった西武は西口文也監督が就任しました。西武の課題は打撃力向上です。チーム打率.213、総得点350はともに両リーグ最下位に終わりました。
そんな貧打解消に向けて期待したい和製スラッガーがいます。それが村田 怜音内野手(相可-皇学館大)です。196センチ110キロと規格外のサイズをしたスラッガーで、皇学館大が所属する三重学生リーグでは、3年秋以降、9本塁打を放ち、評価が上がっている選手でした。この1年目はわずか4試合ですが、13打数3安打とスタメン出場もあり、期待も大きかった選手です。ただ膝の怪我もあり長期離脱に終わってしまいました。復活を期待されている村田選手を振り返っていきたいと思います。
チームメイトのSNS発信で存在を知る
村田選手の名前を聞いたのは22年秋のリーグ戦でした。村田選手のチームメイトの投手がSNSでホームランを打った映像を発信しているのを見て、広角にホームランが打てて、楽しみな選手だなと思いました。この秋のリーグ戦では4本塁打、15打点、打率.484と圧倒的な打撃成績を残しており、当時大学3年生だった村田選手はドラフト候補にも上がるのも納得の打撃成績でした。
22年のドラフト会議後に、神宮大会出場を決める代表決定戦で見ることができました。
実際に見て、そのサイズの大きさに驚きました。村田選手は第1打席に高めに浮いたスライダーを逃さず、左中間へ本塁打をうちました。この一打について村田選手は 「強い相手なので、絶対に先制点を取らないとずるずるといくと思ったので、絶対に打ってやろうと思って、打席に入りました。変化球に絞っていて、それがインコースに入ってきたのでうまく打つことができました」
この一本だけでしたが、高い弾道を描いてスタンドインする打球はまさにアーチストでした。ミート力も非常に高く、スラッガータイプとしては粗さがなかったのも評価できました。
試合後、取材をして、皇学館大の選手たちがいた一塁スタンドに移動すると、最後までベンチに残り、身の回りの確認や後片付けをしている村田選手の姿がありました。能力だけではなく、ここまで気配りしている姿を見て、スカウトからも惹かれる要素があるなと実感しました。
ドラフトシーズンとなった23年では球場で見ることはできませんでしたが、春は打率.500、3本塁打、15打点、秋は打率.514、2本塁打、10打点とさらに敵なしのシーズンを送りました。全国大会での出場はありませんが、西武は村田選手の打撃力を高く評価し、23年のドラフトで西武から6位指名を受け、念願だったプロ野球選手の夢を叶えることが出来ました。
二軍ではいきなり存在感を示し、18試合で56打数20安打、2本塁打、13打点、打率.357、OPS.981と圧倒的な打撃成績を残して、5月に昇格。初スタメンとなった5月11日の楽天戦では3打数1安打。4試合で13打数3安打と好発進しますが、負傷交代した15日の日本ハム戦での16日に左膝後十字靭帯損傷と診断され、今季絶望的といわれました。