今季のリーグ最下位に沈んだ中日と西武。来季の巻き返しへ、戦力補強に出たいところだ。今オフは阪神の大山 悠輔内野手(つくば秀英―白鴎大)や甲斐 拓也捕手(楊志館)をはじめ、9選手がFA権を行使しており、例年以上に盛り上りを見せているが、両球団ともにFA選手への獲得には乗り出していない。
西武は首位ソフトバンクと42ゲーム差をつけられる苦しいシーズンを送った。特に打線は打率.212、60本塁打、334打点とチーム成績は軒並みリーグ最下位と課題は明白だ。今オフには阪神の原口 文仁内野手(帝京)が出場機会を求めてFA権を行使。補償の必要がないCランク選手ともあり獲得調査報道もあったが、18日に今オフのFA戦線に参戦しないことが報道された。
阪神、巨人の争奪戦となっている大山 も打線強化にはうってつけの補強だ。マネーゲームでは厳しい相手となるが、手を挙げることはできたのではないか。
中日は木下 拓哉捕手(高知―法政大―トヨタ自動車)、福谷 浩司投手(横須賀―慶応義塾大)がFA権を行使。他にも小笠原 慎之介投手(東海大相模)のポスティング容認、守護神のライデル・マルティネス投手と去就が定まらない選手も多い。FA宣言のソフトバンク・石川 柊太投手(総合工科―創価大)はCランクも、5球団の争奪戦で金額も高騰している。
19日にソフトバンク戦力外の三浦 瑞樹投手(盛岡大付―東北福祉大)を育成で獲得する見込みだが、FA戦線に絡みはない。昨年オフには中島 宏之内野手(伊丹北)ら、戦力外4選手を獲得したが野手陣の底上げとはならなかった。まずはAクラス入りを目指すチームにとって戦力外からの獲得と同時に、出血覚悟の補強にも動くことも重要だろう。
日本ハムは昨年オフに山崎 福也投手(日大三―明治大)の獲得に乗り出し、2年連続最下位から2位浮上に大きく貢献した。ここまで対照的なストーブリーグとなっている西武・中日の今後の動向はどうなるのか。