規格外スラッガー、卒業後は……
すさまじい長打力を誇る水竹に、今後の進路について聞いてみると、意外な答えが返ってきた。
「まだ完全に決めてはいませんが、調理師免許の資格を取るために専門学校に通いたいと考えています。将来は小学校からの夢だったお店を開きたいです!」
理由を聞けば納得した。
「おじいちゃんが居酒屋をやっていて、小学校の頃から料理を運ぶ手伝いをしていたんです。そのころから『料理を作りたい』という憧れを持つようになりました」
現在も料理をすることが多く、練習が早く終わった日には家族に料理をふるまっているそうだ。
「魚をさばくことが得意です。中学時代からYouTubeの動画を見て、やってみたらできるようになりました」
まださまざまな選択肢を「考え中」だというが、調理師へ気持ちが傾いている。さらに上のレベルでの水竹のバッティングが見たい思いは捨てがたいが……彼の気持ちを汲んで料理人としての野望について聞いてみた。
「まずは専門学校に2年間通って、飲食店に勤めたり、海外に行ったりしながら色々なことを学びたいです。10年後、20年後に居酒屋を開いて、友達に自分の手料理を出したいです」
13日、行徳は検見川との初戦を迎える。最後の夏に向けて水竹は誓う。
「春は2本だったので、この夏は3本打ちたい」
あの豪快なアーチが千葉の空に舞う瞬間をもう一度見たい。