<明治神宮野球大会 高校の部:横浜3-1東洋大姫路> 23日◇ 準決勝◇ 明治神宮野球場

横浜が延長タイブレーク10回、「内野5人シフト」の奇策でピンチを切り抜けた。

 10回一死満塁、一打出ればサヨナラ場面で村田 浩明監督が動いた。左翼手の大石 宙汰外野手(2年)に変わって林田 滉生内野手(1年)が出場すると、外野手の正位置にはつかず、二塁ベース付近を守った。左翼はがら空きとなった異例のシフトで勝負に出ると、エース左腕の奥村 頼人投手(2年)が空振り三振に切る。続く打者の前に林に変えて江坂 佳史外野手(1年)が出場すると、今度は左翼へ。守備を正位置に戻すと奥村が二ゴロに打ち取って窮地を脱した。異例の状況に球場はざわめき、緊張感が漂った。マウンドの奥村は、「内野5人シフトでくることに驚きはなかった」と冷静な投球を貫いていた。

 チームは17年ぶりの決勝進出。勝てば松坂 大輔氏を擁して以来27年ぶりの優勝となる。