明治神宮野球大会高校の部は、横浜(神奈川)の優勝で幕を閉じた。横浜は、奥村 頼人投手(2年)、織田 翔希投手(1年)など、盤石な投手陣を揃えており、この世代の中心を担うことになるだろう。

 しかし、直近10年の明治神宮大会優勝校で夏の甲子園に出場できたのは、2校のみと夏は苦戦を強いられている。

 昨年の神宮王者の星稜(石川)はセンバツ4強入りも、最後の夏は石川大会の決勝で姿を消した。一昨年の優勝校・大阪桐蔭もエース・前田 悠伍投手(ソフトバンク)を擁し、センバツでは準決勝まで進出したが、最後の夏は甲子園に出場することができなかった。

 2015年の高松商(香川)、2016年の履正社(大阪)、2017年の明徳義塾(高知)、2018年の札幌大谷(北海道)と4年連続で夏は地方大会で涙を飲んでいる。勝ち続けることの難しさを物語っている。

 一方、明治神宮大会優勝校で好成績を残し続けたのが、2021年の大阪桐蔭だ。翌春のセンバツを優勝すると、夏の甲子園にも出場し、ベスト8入りを果たした。川原 嗣貴投手(ホンダ鈴鹿)や松尾 汐恩捕手(横浜DeNA)などのタレントも揃い、近年で最も傑出した戦績を残したチームと言える。

 今年の明治神宮大会を制した横浜は、3年前の大阪桐蔭を越えることができるか、今後の戦いぶりに注目が集まる。

<直近10年の明治神宮大会優勝校とその後の戦績>

2024年:横浜(神奈川) 春‐? 夏‐?

2023年:星稜(石川)  春‐センバツ4強 夏‐県大会決勝敗退

2022年:大阪桐蔭(大阪)春‐センバツ4強 夏‐府大会決勝敗退

2021年:大阪桐蔭(大阪)春‐センバツ優勝 夏‐甲子園8強

2020年:大会中止

2019年:中京大中京(愛知)春‐中止 夏‐独自大会優勝

2018年:札幌大谷(北海道)春‐センバツ2回戦敗退 夏‐南北海道大会1回戦敗退

2017年:明徳義塾(高知)春‐センバツ3回戦敗退 夏‐県大会決勝敗退

2016年:履正社(大阪)春‐センバツ準優勝 夏‐府大会準決勝敗退

2015年:高松商業(香川)春‐センバツ準優勝 夏‐県大会決勝敗退

2014年度:仙台育英(宮城)春‐センバツ2回戦敗退 夏‐甲子園準優勝