2024年も、あと1カ月あまりで終わろうとしている。今年の高校野球界を各都道府県別に振り返り、1年間の球児の熱い戦いを思い出してみたい。

この秋の明治神宮大会で、名門・広島商が初出場で準優勝の好成績を収めた。さすがの伝統校と思わせる戦いを演じたが、広島県勢はここ4年で3度準優勝と奮闘している。

今年の広島県は、その広島商とライバル関係にある広陵のペースで始まった。明治神宮大会では2021年から2年連続で準優勝している強豪は、春も夏も広島県を制した。

強かった。センバツでは2回戦で敗れたが、広島県では春、夏と連勝街道を突き進んだ。高尾 響投手(3年)と只石 貫太捕手(3年)バッテリーを中心に、守りの野球が円熟味を増していた。秋は県大会2回戦で広島工に敗れたが、2022年夏、広島大会3回戦で英数学館に敗れた以後、県内では公式戦39連勝と無敵を誇った。

春はフレッシュな高校の快進撃もあった。海田は春準優勝を収めると、初出場した中国大会で1勝を挙げて4強入り。夏も8強入りを果たした。尾道も強さを誇り、春は3位で中国大会に出場すると、宇部鴻城(山口)、海田倉敷商(岡山)を破って初優勝。夏も4強まで進んだ。広島だけにとどまらず、中国地区でも強さを見せ、強烈な印象を残した。

新チームとなった秋は、準優勝した夏の悔しさをバネにした広島商が3年ぶりの優勝を果たすと、中国大会で31年ぶり優勝を手にし、明治神宮大会で準Vの活躍を見せた。来年は広島商が「主役」となるのだろうか。

24年広島県大会結果

<春季>

優勝 広陵

準優勝 海田

3位 尾道

4位 崇徳

8強 山陽

8強 総合技術

8強 広島国際学院

8強 国泰寺

<夏選手権>

優勝 広陵

準優勝 広島商

4強 尾道

4強 呉港

8強 海田

8強 広島国際学院

8強 崇徳

8強 総合技術

<秋季>

優勝 広島商

準優勝 如水館

3位 盈進

4位 広島新庄

8強 竹原

8強 西条農

8強 広島工

8強 崇徳