楽天・則本 昂大投手(滋賀・八幡商出身)が27日、7年契約の7年目となる来季の契約を更改し、現状維持の3億円プラス出来高払いでサインした。今年は抑え転向1年目ながら、32セーブを挙げて、最多セーブのタイトルを獲得。胸を張っていいシーズンだったと言える。
威力のある直球と、落差のある鋭く落ちるフォークが武器。その投球スタイルからストッパー向きだという評価も高かったとはいえ、1年目からタイトル奪取はさすがだといえる。
各球団の抑え投手の中で、もっとも多い54試合54イニングを投げた。奪三振は44とそれほど多くはなかったが、四球が11しかなかった。この数字は各球団の抑え投手はもちろん、50試合50イニング以上を投げた救援投手の中でも、日本ハムの河野 竜生投手(鳴門高出身)と並んで最少タイ。わずか1人の走者を出すことでも危険となるストッパーにおいて、この制球力は大きな武器となったのは言うまでもない。
6月から7月にかけては、13試合12イニング連続で四球を1つも与えていない。思い返せば開幕から5月半ばまで、14試合連続無失点だった。抑え1年目とは思えない安定感だ。
シーズン後に行われたプレミア12では、侍ジャパンの藤平 尚真投手(横浜高出身)が好リリーフを見せたことは記憶に新しい。来季も抑えを希望している則本にとっては、最大のライバルとなることは間違いない。経験と実績では上を行くが、それだけでは勝てないのがプロ野球。さらなるレベルアップを図り、持ち前の闘志あふれるマウンドで、2年連続セーブ王を狙いに行く。