将来のドラフト候補も下級生に経験し、一段と成長
またこの合宿はドラ1を経験している選手は下級生から合宿を経験しています。今年のドラフト1位となった金丸投手、宗山選手、西武2位の渡部 聖弥外野手(広陵)は2年生から参加し、来年のドラフト上位候補に挙がる創価大・立石 正広内野手(高川学園)、今年、大学日本代表に選ばれた俊足巧打の近畿大・勝田成内野手(関大北陽)など3年生5人が去年の大学日本代表の強化合宿に参加しています。
立石選手は2年生の時の合宿経験が大きかったと語ります。
「違うリーグの良い選手が交わることで、刺激になっていて充実した時間だったと思います。1学年上の選手は技術はもちろんですが、メンタルの安定感が違いました。どんな時でも落ち着いていますし、その姿は参考になりました」
2年冬の合宿に参加し、そして3年生の選考合宿のアピールにも成功して、大学日本代表に選ばれた立石選手。同級生の選手が多かったことで、やりやすさを感じたといいます。
「知っている選手も多くて、声を出しやすかったですし、しっかりと引っ張ることができた」(立石)
自覚が芽生えてきました。堀井哲也監督(慶応義塾大)は12月の強化合宿の狙いについてこのように話します。
「この時期の合宿は状態を確認するのもありますが、大学生がそれぞれのチームに帰って、どんな取り組みをするかが大事だと思いますし、大学の幹事会に入っている11人の監督も松山にきています。11人には選手1人に話しかけて、冬の課題を話して、来春までどんな選手になってほしいかコミュニケーションを取ってくださいと伝えてください。この冬、どれだけ伸びるか期待しています」
同じ学年のレベルの高い選手と交わることで、自分はどんな立ち位置になるのか。また、自チームではない指導者からアドバイスをもらうことで、新たな引き出しを作るきっかけになると思います。
この合宿は、ドラフト候補のショーケースと話をしましたが、参加選手の急成長のきっかけになります。例えば、今年新人王の西武・武内投手は3年冬の時期は最速145キロほどで、まだ目立つ存在ではありませんでした。ただ自分の立ち位置や、合宿前に自身の投球が出来ずに明治神宮大会優勝を逃した責任を糧にして、ドラフト前には大学生NO.1左腕まで上り詰めました。
今年の大学強化合宿でドラフト候補として突き抜ける選手はどの選手になるのか。この合宿をきっかけにブレイクする選手が多く現れることを期待しております。