今秋の明治神宮大会で準優勝をはたした創価大。その原動力となった189センチ左腕・田代 涼太投手(4年=帝京)は、四国アイランドリーグplus・徳島インディゴソックスで悲願のNPB入りを狙う。
準々決勝の富士大戦では「自分の実力を出せれば大量失点はない」とマウンドに上がり、9回途中無失点。ドラフト指名選手6人を擁する優勝候補相手に、130キロ中盤の直球とカットボール、カーブを巧みに使って手玉に取った。「この日は低めに集めることができた。変化球もカウントを取れたのが良かった」と緩い球で上位進出に貢献した。
決勝戦では初回に満塁弾を許して涙を飲んだが、この悔しさは独立で晴らす。「NPBに行きたい気持ちがある。大学で指名がなかったら、独立に行きたいと思っていた」と覚悟を決めて腕を振る。
行く先は四国IL・徳島。今年のドラフトで12年連続指名を達成し、直近5年間で17選手(育成指名も含む)を輩出したまさに”超育成球団”だ。同球団は椎葉 剛投手(島原中央=23年・阪神2位)、中込 陽翔投手(山梨学院=24年・楽天3位)と2年連続で投手が上位指名を受けており、田代も「投手の育成に長けている球団」との印象だ。自身は現在最速145キロだが、「160キロくらい投げたろうかな(笑)。(球速をあげるためには)体作りが一番。独立は試合数も多いので、結果を出し続けて経験値を積んでいきたい」と先を見据えていた。
同球団は田代と帝京時代の同期にあたる加田 拓哉外野手(桐蔭横浜大)の入団も発表している。2人は前田 三夫前監督のもとで腕を磨き、3年時夏の独自大会では優勝を果たした。再び同じユニフォームを着る同期に、「きつい3年間を過ごした仲間なので、聞いたときは嬉しかった」と笑みをこぼしたが、互いに進路が決まると「『またお前と一緒かよ』と連絡が来ました」と記者の笑いを誘っていた。
学生最後の大会で創価大初の決勝進出を置き土産に、自身の夢へと突き進む。「この悔しさをバネに、来年結果が出せるよう、入るまでの期間でしっかりと準備していきたい」。来春からの活躍も期待できる