東海大相模や横浜を絶対に倒してやろう

冬場も田畑主将が中心となって、ミニチームを活用しながら、チームに競争意識を与えるだろう。加えて、「体力測定などの仕掛けで、日々限界を超える機会を作ることで、満足させず、練習をこなさないようにする」と、志賀監督は語る。

というのも、学校がある時期だと平日2時間程度の練習時間で、選手のほとんどは通いという立花学園。それでも県内で勝ち上がるには、「現状維持は衰退といわれている」と田畑主将が話すように、常に高みを目指し続けないといけない。だから志賀監督は「日々、どのレベルで練習をやって、どれだけ全力でやれるか」ということに気を付けているそうだ。

そういった練習を積み重ねた先に、甲子園が繋がっているのだろう。そのためにも、心の耐力が必要であることを、志賀監督はもう一度語った。

「夏の大会になれば、どちらがストレスに耐えられるか。ストレスの掛け合いになるので、試合でいかに耐えられるか。そのために緊張感をもって練習をしていく中で、気持ちいいくらいの感覚になったら、大したものだと思います。
ストレスと聞くと一概に排除すべきものだと考えられますけど、適度に良いストレスもあるはずなので、そこを誤らないように気を付けながら、フィジカルも心も鍛え上げて、春以降を戦っていきたいです」

田畑主将は、「東海大相模に負けたことは事実なので、やるべきことは『やるしかない、覚悟を決める。春夏で見返してやる』ってところになります。そのうえで個々が成長して、東海大相模横浜を絶対に倒してやろうと思います」と堂々と意気込みを語った。

だから、「冬は正直楽しいことは少ないと思う」と田畑主将は苦笑いを浮かべる。が、続けてこう話した。

東海大相模の方がよっぽどしんどい練習をしているはずですし、厳しい、きつい練習は神奈川の頂点に立つには当たり前だと思っています。だから『これで強くなるから。きついけど、絶対に強くなれる』って自分は言い聞かせて、その瞬間というよりも、その先で結果が出ることとかに、期待や楽しみがある感じです。なので、春に東海大相模横浜に対戦することがあれば、『今度は勝ってやる、やってやる』と思ってワクワクしています」

そう語った田畑主将の目はギラギラしているように見えた。まるで、たぎる闘志の火を宿しているかのようだった。立花学園第2フェーズ、どんなチームへ進化を遂げるのか。まずは春、神奈川での戦いぶりが1つの指標になるだろう。