12月9日、第3回現役ドラフトが行われる。これまでソフトバンクから阪神に移籍した大竹 耕太郎投手(済々黌)、DeNAから中日に移籍した細川成也外野手(明秀日立)、ソフトバンクから日本ハムに移籍した水谷 瞬外野手(石見智翠館)らがチームの主力にのし上がった。一方で、2年間で移籍した24人中11人が戦力外となっている。
では、今年の現役ドラフトに候補選手を予想してみよう。まずはパ・リーグ編だ。
最初に現役ドラフトの条件から外れる選手は以下の通り。
・外国人選手
・複数年契約を結んでいる選手
・年俸5000万円以上の選手(1名に限り5000万円以上1億円未満も可)
・過去にFA権を行使したことのある選手
・FA有資格選手
・育成選手
・前年のシーズン終了以降に契約譲渡で獲得した選手
・シーズン終了後に育成から支配下になった選手
ただし、球団が5000万円以上1億円未満の選手を対象としてリストアップした場合、5000万円未満の選手を各球団最低2人リストアップしなければならない。
Bクラスに終わった西武、オリックス、楽天のリストアップ選手は?
【西武】
渡部 健人内野手(日本ウェルネス)来季5年目
高校時代からスラッガーとして活躍した渡部
11試合 33打数1安打 打率.030 1250万円
ドラフト1位として期待をかけられていたが、尻に火がついている状況。今季は33打数1安打に終わり、年俸は1250万円まで下がった。貧打に苦しんだ西武だが、引退したブランドン内野手、高木渉外野手(真颯館)、トライアウトに参加した鈴木将平外野手(静岡)ら伸び悩んだ中堅の野手を次々と戦力外にした。球団は若手野手、新人野手の育成に舵を切ったといえるだろう。
渡部の守る一塁には今年入団した村田 怜音内野手(相可)が大きく伸びており、村田を大きく育てようという機運が感じられる。渡部は今季、二軍では11本塁打を打っており、環境や気持ちの入れ替え、技術的なコツを掴めば、ブレイクする可能性はある。
児玉 亮涼内野手(文徳)来季3年目
32試合 50打数9安打 打率.180 1200万円
守備力の高さがウリのショート。課題は打撃で、一軍では打率.180、二軍では打率.255だった。一軍では三塁打を通算4本打っており、今季は5盗塁を記録している。三軍戦でも起用されているが、プレーの安定感は絶大なものがある。黙々とプレーしていて、職人肌。ショートが足りない球団では西武以上に起用される可能性はある。
【オリックス】
5試合 8打数1安打 打率.125 700万
投手力の良いオリックスには能力が高く成績も良い若手が多いため、現役ドラフトでは野手を名簿に載せる可能性が高い。来季5年目を迎える元は入団時から期待が高い外野手で、今季は二軍で79試合、打率.250、2本塁打、25打点と昨年の打率.232から着実に伸ばしている。
[player]杉澤 龍[/player]外野手(東北)来季3年目
28試合 19打数1安打 打率.053 900万
二軍では51試合、打率.289、2本塁打、13打点、OPS.726だったが、一軍では28試合で打率.053に終わり、今はウインターリーグで試合に出場している。ドラフト1位の麦谷 祐介外野手(富士大)は同タイプの打者のため、名簿に載ると予想した。
【楽天】
2試合 防御率0.00 900万
最速156キロを誇り、即戦力として期待された右腕はここまで通算6試合登板に終わっている。今季は二軍で11試合に先発し、71.2回を投げた。中継ぎ、先発もこなせる投手として強みがある。
[player]山﨑 剛[/player]内野手(日章学園)来季8年目
5試合 6打数0安打 打率.000 2000万
楽天は大学生NO.1ショートの宗山 塁内野手(広陵)の獲得に成功。宗山は1年目から一軍での英才教育が予想され、二遊間の選手が1人ダブつくことになる。そのため、1人は現役ドラフトの名簿に入れるのではないか。その中で山﨑は他球団からも需要がある選手だろう。23年には自己最多の117試合に出場。21年には56試合出場ながら4本塁打、OPS.725と打力も高い。