楽天・田中 将大(駒大苫小牧出身)が自由契約で退団することが発表された。言わずと知れたレジェンド、誰もが楽天でキャリアを終えるだろうと思っていただけに、衝撃のニュースとなった。
しかし、楽天でキャリアを終えられなかったのは、田中だけでない。これまでに多くの功労者が他球団でユニフォームを脱いでいる。
田中と同じく2013年のリーグ優勝、日本一の立役者となった嶋 基宏(中京大中京出身)も、2019年オフに減額制限を超える提示を受け、退団を選択。嶋は2006年ドラフト3位で楽天に入団し、2度のベストナインを受賞するなど、正捕手としてチームを支えた。また、選手会長としても奮闘し、楽天生え抜きの大功労者だったが、嶋ですらも、最後はヤクルトに移籍し、楽天での引退が叶わなかった。
さらに歴史を振り返ると、球団の創設期を支えた選手たちも、最後は他球団で現役を終えている。
2007年に本塁打と打点の2冠を獲得し、楽天初のタイトルホルダーとなった山﨑 武司(愛工大名電出身)も2010年オフに戦力外を受け、中日で引退した。初代開幕投手を務め、楽天では6度の開幕投手を担った岩隈 久志(堀越出身)も、メジャーに移籍したのち、楽天には復帰せず、巨人でキャリアを終えている。2009年に首位打者を獲得した鉄平(津久見出身)も、トレードという形だったが、楽天を退団している。
また、2013年の優勝メンバーである藤田 一也(鳴門第一出身)や松井 稼頭央(PL学園出身)も、それぞれ横浜、西武でキャリアを終えた。
今年のドラフトで1位指名を受けたスーパースター候補・宗山 塁(広陵出身)は、楽天でどのようなキャリアを歩むだろうか。
現在、田中には他球団からのオファーはなく、再度楽天に戻る可能性も指摘されている。