「速いボールを投げたい」

投手はもちろんだが、野球をやっていた人であれば、誰もが一度憧れたことがあるスキルではないだろうか。ただ、すぐに出せるわけではなくて、地道な練習を積み重ねて何とかスピードアップができる。今すぐに球速を伸ばそうとするのは、無理な話である。が、それが可能になるかもしれないアイテムが発売されることが、12月にミズノから発表された。それが2月発売のスピードレボである。

先日、開催されたミズノブランドアンバサダーミーティングにて、初お披露目となった新グラブ。ミズノにあるグラブの1つである、ライナーバック仕様のような感じだが、このスピードレボスタイルは人間でいうところの骨にあたるハミダシというパーツが、指先から手の甲までびしっと入っている。これまでにはなかった斬新なデザインというのが、正直な印象だ。

一足早く、2024年シーズンから使っていたというヤクルト・高橋奎二投手(龍谷大平安出身)も「最初は斬新なデザインだと思いました」と一言。最初に見たときは驚いたようだが、しかしいざグラブをはめてみると、「自分に合った感じがしました」と称賛の声を送ると、スポードレボの良さをこう語る。

「僕は右腕でリードすることは大事にしています。ここでしっかりと収まらないと、突っ込んだり、開いたりフォームが崩れる。だからグラブの位置を意識していて、少し上に掲げるように突き出して、そこから引いてくるイメージで投げています。

その点、スピードレボになって腕がまっすぐ上げやすい。フィット感もすごく良かった。2025年シーズンはもっと慣れてくるはずなので、スピードは出ると思いますので、こういった道具が存在するのはありがたいですね」

資料によると、いくつかのポイントのおかげで、投球時における握り応えがアップするため球速が上がりやすいという。
・ハミダシが指先から手の甲まで通っていること
・手のひらにあたる平裏部分の硬さと、中指と薬指の指先が引っ掛けられるパーツを追加
・親指、小指それぞれでフィット感を調整出来るレースを通す

上記3つの機能があることでグラブの握り応えを向上。投球モーションにおけるグラブを引く動作が、より力強くなるから、結果として体の回転が鋭くなり、腕も振れるから、球速が上がりやすくなる。このメカニズムとのことだ。

他にも会議に参加していた千葉ロッテ・唐川侑己投手(成田出身)や、西武・平井克典投手(飛龍出身)からは、「球速が出やすいなら、道具の力を借りたら良いと思います」と、スピードレボの登場を、歓迎しているようだった。

ヤクルト・田口麗斗投手(広島新庄出身)も、「めちゃくちゃありがたいと思います」とスピードレボを手に取って断言したうえで、こう続けた。
「ゲームにあるアイテムみたいなグラブだと思います。言葉だけの説明では現実味がないと思うんですが、最高のアイテムになると思います。流行るんじゃないですかね」

プロがそこまで評価するスピードレボ。ますます気になるところだが、販売は2月。気になる球児は是非発売されたら、店頭で手に取ってもらい、選手たちのコメントが本当なのか確認してもらいたい。