専門家が語る、正しいプロテイン摂取法を紹介!
いかに空腹時を作らないか。ここを意識しなければ、たとえプロテインを摂取しても「タンパク質もエネルギーとして使用されるので、空腹時にプロテインを摂取すれば優先的にエネルギーに使われてしまう」と、本来は身体づくりを目的に摂取したプロテインが、違う目的になってしまうという。
そこを理解したうえで、プロテインを摂取するのであればゴールデンタイムと称される、トレーニング終了後から30分後はもちろん、「成長ホルモンが分泌されて筋肉の修復作業が進む」という就寝中を考えて、寝る前と起きてすぐの2回も、摂取するタイミングとしてはベストだと桐畑さんは語る。
ただ、選手によっては先述したタイミングで摂取するのが難しい人もいるだろう。特に朝は時間がなくて、作っている時間が惜しい選手もいるはず。
また3回に分けるのが面倒だから、1回で大量に摂取する人もいるかもしれない。その方が、手間が省けて楽だとは思うが、専門家である桐畑さんから言わせると、1回で大量に摂取すればいいものではないようだ。
「人によって、吸収効率や分解能力に個人差があります。また過剰に摂取しても、余ってしまえば脂肪として蓄えられたり、分解して体外に排出されたり、結局勿体ないんですよ。
目安では1回で処理できるタンパク質は、一般的に40~50グラムといわれているので、仮に140グラムが必要ならば、何回かに分けて摂取した方が効率的だと思います」
練習と同じで、楽をせずに地道に、計画的に取り組んでいかなければ、身体づくりは上手くいかないと、改めて痛感させられる。とはいえ、手頃なところで言えば、コンビニでもプロテインと明記された飲み物。さらには食品など、あらゆるものが販売されている。一工夫すれば、プロテインは摂取できる環境にあるといっていい。その点については、桐畑さんも理解しているうえで、「きちんとした情報を理解しないといけない」と注意喚起を促しつつ、そのポイントを語る。
「基本的に高校生だと、食事だけではタンパク質が不足しているので、補食としてプロテインを摂取して欲しい。けどプロテインというのは、商品のなかにタンパク質が含まれていれば販売ができると聞いたことがあります。だから、どれくらいタンパク質が入っていて、それ以外にはどんなものが含まれているのか。栄養成分表示を見て、できるだけタンパク質が多くて、コストも抑えられるものを選んだらいいと思います」
それはもちろん、普段の練習から飲んでいるスポーツメーカーが販売している見慣れたプロテインでも同じことが言える。「100グラム中タンパク質が20グラムしか入っていない商品、70グラムも入っている商品はどちらもプロテインですので、何が必要なのか考えたうえで選んで購入することが大事です」と桐畑さんは話す。
摂取量、タイミング、そして何を摂取するか。自身の空腹状態も考え始めると、身体づくりがどれだけ繊細で、計画的に取り組まなければいけないか。その難しさを改めて実感させられる。