2月1日から各球団がキャンプをスタートさせる。沖縄を拠点とする阪神は、藤川球児新監督が今シーズンから指揮を執る。そのなかでも主力として活躍が期待される佐藤輝明内野手(仁川学院出身)だが、オフシーズンの契約更改の際、将来的にはメジャーリーグへ挑戦したい旨を球団に伝えたことが話題となった。

その佐藤といえば先日のミズノブランドアンバサダーミーティングで、「いろいろ話をさせてもらった」というグラブも話題になった。

2024年は通常よりも大きいサイズのグラブだった。1年目に外野をメインに守っていたこともあるだろうが、「大きい方がまだ捕れる感じがした」という理由から採用。しかし、2025年に向けて守備力強化のために、「しっかり扱いやすい、操れるようにしたい」ということで小さいグラブをリクエスト。また小指2本入れから通常の5本指に戻すこともお願いしたことが報じられた。

2024年シーズンは23個のエラーを記録して、悔しい結果に終わった。新グラブで守備でも貢献することが期待される。佐藤が使っていたような2024年仕様の大きいグラブは「サードでは好む選手が多いですし、全体的に大きくする傾向になっている」と語ったのはミズノ神宮外苑で店長を務める川村直之さん。

近年は選手のパワーとバッティング技術の向上のおかげで、硬式のみならず、軟式野球も一昔前に比べて打球は強くて速い。大谷翔平が打球速度190キロを記録することを考えれば、納得できる人もいるだろう。そうした背景から小さいグラブではじいてしまうことを避けるために、グラブ全体が「20年ほど前に比べて1.5センチくらいは大きく、そして深くなった」という。

そのなかでもサードは打球が強くて速い。こうしたことから、「選手の好みを聞きながら、捕ることを重視する場合はがっちりと掴めるようなポケットの深い、大きなグラブを勧めることが多い」と川村店長は話す。

さらに、小指2本入れでグラブを使うケースは、「がっちりと掴むことができる」ということで、アマチュアだけではなく、NPBでも守備名人と称される超一流選手もやっている。しっかりボールを掴むことを重視するグラブの使い方として、「徐々に認知は広がっている」と川村さんも接客をしていると感じることがあるという。

今回の佐藤のグラブ仕様変更について聞いてみると、多くのスター選手を引き合いに出しながら、こう語った。
「宮本(慎也)さん、坂本(勇人)選手も、ショートからサードへコンバートした際はグラブを大きく、ポケットを深くしました。おそらく操作性と安心感のバランスを探したんだと思うんですけど、佐藤選手も同じじゃないでしょうか」

また川村店長は「おそらくグラブを出して、入ったら自然と閉じるようなグラブを考えているのかもしれないですね」と語った。

今回リクエストしたミズノの新グラブを手に、2月からのキャンプで華麗な守備を是非見せて欲しい。