野球をするにあたって、マストアイテムの1つでもあるベルト。グラブやバット、スパイクのように目立った道具ではないではないが、必ず使う道具である。
それもあってか、各メーカーあらゆる工夫を凝らしたベルトが販売されている。「アパレルの中では最もギアに近い大事なアイテムだと思っています」とミズノでベルトなどのアパレル企画を担当する羽柴翔太さんも重要視している。
そんな羽柴さんが企画開発して、この夏から発売しているイージーゲインが、人気を博している。
本体部分に2種類のゴムを採用することで伸縮性はもちろん、反発力も兼ね備えていることが特徴のベルト。フィット感が高い分、通常のベルト以上に可動域が広がり、動きやすい。投手に限って言えば、重心がきちんと乗せやすい分、球速が上がりやすいということでも話題となっている。
その性能はNPB選手も太鼓判を押す。先日、開催されたミズノブランドアンバサダーミーティングに出席した千葉ロッテ・唐川侑己投手(成田出身)は、通常のベルトを引き合いに出しながら、イージーゲインの良さを語る。
「普通のベルトはかなりごわついていると言いますか、硬いベルトだと動きに制限が生まれるので、一番は動きやすいベルトが良いです。なので、イージーゲインは柔らかいけど、しっかり締められる感じがあるので、結構嬉しいですね」
西武・平井克典投手(飛龍出身)も唐川同様に、「自然と力が入りやすくなるし、腰痛予防でも大事なので、締められるベルトが1番大事だと思います」と語る。
一方でヤクルト・高橋奎二投手(龍谷大平安出身)は、「可動域が広がり過ぎてしまう」ということで、イージーゲインではなく通常のベルトを大事にしているという。
「自分はベルトでしっかりと止める、ロックをしてほしいと思っています。パフォーマンスはもちろんですけど、ケガのことを考えると、腰回りをしっかりと締められるようにしたいので、ミズノであればパワーベルトを使っています」
大事なことは自分の感覚に合ったベルトを巻くことだろう。高橋のように硬くてホールド感があるパワーベルトタイプの方が合っている選手もいれば、伸縮性のあるイージーゲインがフィットする選手もいるだろう。ベルトもプレーをサポートするギアの一つとして捉えるとこだわりも備わってくるのではないか。
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