超高校級捕手3人、内野手はショートを中心に選出

【捕手3人】

箱山 遥人(健大高崎

椎木 卿五(横浜

龍山 暖(エナジック

箱山 遥人(健大高崎)は高校通算35本塁打の長打力を武器とする強肩強打の捕手で、群馬大会では2本塁打12打点、打率.562の活躍を見せた。以前と比べても捉えられるポイントが広がり、簡単に打ち取れない打者となった。自慢の強肩で盗塁を刺したり、甲子園2回戦の智辯学園戦の9回表には捕手前に転がったゴロを素手で捕球し、ランニングスローで捌いてアウトするなどフットワークも軽快。強肩強打で勝負できる超高校級捕手である。

椎木 卿五(横浜)はこの夏、打者として開花。決勝の東海大相模戦でサイクル安打を記録した。右方向へ本塁打を打つなど引っ張り傾向が強い箱山とは異なるタイプの打者である。激戦の神奈川を戦い抜いてきたこともあって、相手に狙い球を絞らせないリード、間合いの取り方などもプロ向き。この夏は負担軽減の目的からファーストを守っていた。

龍山 暖(エナジック)は全国屈指の強肩捕手として評価され、二塁送球1.8秒台のスローイングで盗塁を阻止する。打者としても広角に強い打球を打てる。この夏はチームを沖縄大会準優勝に導いた。

【内野手4人】

今坂 幸暉(大阪学院大高

石塚 裕惺(花咲徳栄

宇野 真仁朗(早稲田実業)

齋藤 大翔(金沢

今坂 幸暉(大阪学院大高)はこの春から注目度が高まった西日本屈指の遊撃手。大阪大会では初戦敗退に終わったが、どの試合でもしっかりと引っ張った打球を打ち返せるミートセンスの良さが最大の魅力。この夏、不調に終わったプロ注目打者と比べても、内容は良かった。塁上に出ればがむしゃらに盗塁を狙いにいく姿勢や、ミスなく守れる守備で勝利に貢献してきた。プロ向きのマインドを持った選手だといえる。

石塚 裕惺(花咲徳栄)は埼玉大会で26打数12安打、1本塁打11打点を記録。簡単に打ち取れない怖さがあった。140キロ台のストレートをしっかりと打ち返し、外野の間を抜け、二塁打、三塁打にする走塁意識の高さもある。守備もフットワークが軽快になり、守備範囲が広がり、捕球の確実性が高まった。

高校通算64本塁打の宇野 真仁朗(早稲田実業)は木製バットで西東京2本塁打、甲子園でもフェンス直撃の二塁打と、やはり長打力はドラフト候補の中でもトップクラス。鳴門渦潮戦で、二塁から内野ゴロで本塁に陥れた走塁技術ももう一つの武器だ。課題は打撃の確実性、ロングスローが苦手な守備だが、将来的にはセカンドが向いているだろう。

多くのNPB球団から注目された齋藤 大翔(金沢)は今年の石川大会でファインプレーを連発した好ショート。運動神経の良さ、打球に追いつくまでのスピードは明らかに他のショートと違った。打撃でも石川大会では9打数4安打を記録したようにバットコントロールも良い。

外野手は全国屈指の強打者コンビを選出

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