セ・リーグのMVPに巨人の菅野 智之(東海大相模出身)が選ばれた。今シーズンの菅野は24試合に登板。156回2/3を投げ15勝3敗、防御率1.67の好成績を残しチームを優勝に導いた。昨年は77回/23と規定投球回にも到達せず4勝8敗、防御率3.36と低迷していたが見事な復活劇を見せた格好だ。
シーズン終了後には海外FA権を行使し、来シーズンからMLBでプレーすることを目指している。
そんな菅野は自身3度目のMVP受賞だった。NPBにおいて3回以上MVPを受賞しているのは菅野で10人目となる。過去の9人を振り返ってみると、あたりまえではあるが錚々たる顔ぶれが揃っている。
NPB史上最多のMVP受賞回数を誇るのが「世界の王」こと王 貞治(早稲田実出身)だ。そして王に続いて5回受賞しているのは長嶋 茂雄(佐倉出身)と野村 克也(峰山出身)の2人。王、長嶋、野村の3人が5回以上の受賞となっている。
3回の受賞は監督としての知名度が高い山本 一人(鶴岡一人/広島商出身)、「打撃の神様」こと川上 哲治(熊本工出身)と戦前から戦後にかけてのスターたち2人。そして「Mr.サブマリン」山田 久志(能代出身)、イチロー(愛工大名電出身)、松井 秀喜(星稜出身)、山本 由伸(都城出身)と続く。
プロ野球の歴史そのものと言っても過言ではないレジェンドたちの名前しかない。また、MLBへの挑戦が身近となった1995年以降に3度以上のMVPを受賞したイチロー、松井、そして山本はいずれも海を渡った。
イチローと松井はMLBでも主力としてチームを引っ張り、今シーズンからプレーする山本も先発ローテーション投手としてワールドシリーズ制覇に貢献した。来年からMLBでプレーすることが濃厚な菅野も同様の活躍を見せることに期待がかかる。
<3回以上MVPを受賞している選手>
9回:王貞治
5回:長嶋茂雄、野村克也
3回:川上哲治、山本一人、山田久志、イチロー、松井秀喜、山本由伸、菅野智之