2024年も、残りあと20日を切った。今年の高校野球界を各都道府県別に振り返り、1年間の球児の熱い戦いを思い出してみたい。
岩手県は花巻東の強さが際立った1年で、春は特に強かった。地区予選こそ3試合で8失点だったが、県大会に入ってから決勝までの4試合は、すべて完封勝利。1点も与えずに、頂点まで上り詰めて、春6大会連続優勝を決めた。
その強さは東北大会までも持続し、秋田商(秋田)、センバツ8強の青森山田(青森)、弘前学院聖愛(青森)と、東北の強豪に競り勝って10年ぶりの優勝を収めた。
夏は大本命と言われるなか、評判通りに優勝。2年連続の夏甲子園出場を決めた。春も夏もライバルである盛岡大付に決勝で勝利するなど、「横綱対決」もしっかり制した。
将来性豊かな1年生4番、古城 大翔内野手(1年)は夏の県大会準々決勝、盛岡中央戦で本塁打を放つなど活躍。甲子園でも4打数2安打と、非凡さをアピールした。
新チームとなった秋では、一関学院が花巻東を決勝で破り連覇。夏の準決勝で敗れたリベンジでもあった。ちなみに1年生大会でも、決勝で一関学院が花巻東を破って優勝している。秋の県大会では優勝こそ逃したが、秋季東北大会に出場した花巻東は、4強入りを果たし、来年春のセンバツ出場への望みをつないでいる。
春は水沢商が初の4強入り。夏も8強入りを果たした。大船渡が春3位、盛岡一が夏に4強、秋は久慈が3位で東北大会に出場するなど、公立校の活躍も目立った。
24年岩手県大会結果
<春季>
優勝 花巻東
準優勝 盛岡大付
3位 大船渡
4位 水沢商
8強 一関学院
8強 高田
8強 専大北上
8強 盛岡誠桜
<夏選手権>
優勝 花巻東
準優勝 盛岡大付
4強 一関学院
4強 盛岡一
8強 盛岡中央
8強 水沢商
8強 久慈
8強 花巻北
<秋季>
優勝 一関学院
準優勝 花巻東
3位 久慈
4位 専大北上
8強 盛岡誠桜
8強 宮古・岩泉
8強 盛岡大付
8強 盛岡工