佐々木投手最後の夏は岩手大会の準決勝、決勝を取材しました。佐々木投手は準決勝の一関工戦で先発しました。これが佐々木投手にとって、高校日本代表での登板を除くと、高校野球最後の公式戦登板となりました。結果は9回15奪三振、2安打完封勝利でした。岩手県営球場の最速は157キロ。そして持参したスピードガンで最速155キロ。平均球速147.98キロと、高校生のレベルを超えていました。ストレートだけではなく、130キロ後半のスライダー、フォークの曲がりも尋常ではなく、総合力の高さを見せつけました。
世間の興味は、NPBでどれだけ圧倒的な成績を残すのか、そしてどの時期にMLBに行くのかということに変わりました。しかし、1年目は一軍、二軍でも未登板。今月になってようやく佐々木投手は故障していたことを明かしています。
佐々木投手の才能が大きく開花したのは3年目(22年)。4月10日のオリックス戦で、19奪三振、完全試合を達成しました。ロッテ時代では最高の投球でした。
日本では5年間で、64試合で29勝15敗。394.2回を投げ、505奪三振。奪三振11.52で、三振が取れる剛腕となりました。今回の獲得を巡って、20球団以上が参戦したといいます。
ドジャースでは、22年に見せた投球がどれだけできるかが、活躍のカギになるかなと見ています。この年の平均球速は158.3キロと、MLBの先発投手と比べても群を抜いています。高校時代から同世代では世界最高の逸材と呼ばれていた才能を発揮し、MLBでも無双した投球を期待しています。
【19年の高校日本代表候補合宿に参加してNPBでプレーした選手】
■投手
小林 珠繊(東海大札幌-ソフトバンク-オイシックス)
【捕手】
藤田 健斗(中京学院中京-阪神)
【内野手】
韮澤 雄也(花咲徳栄-広島)
【外野手】