2024年も、残りあとわずかとなった。今年の高校野球界を各都道府県別に振り返り、1年間の球児の熱い戦いを思い出してみたい。
秋田では、春に悔しさを味わった金足農が夏にリベンジを果たした。昨年秋、秋田で優勝し、東北大会でも1勝を挙げて8強入りしていたが、今年春はまさかの初戦敗退。1点差に泣いた。ノーシードで臨んだ夏の初戦の相手は、春優勝した第1シードの明桜。戦前の予想通りの大接戦となり、延長10回タイブレークの末に3対2で競り勝った。2年生エース、吉田 大輝投手(2年)が5安打11奪三振の完投勝利を挙げて、初戦にして最大の難関を突破した。
その後、吉田の2試合連続完封の活躍もあり、決勝まで進むと、秋田商を6対5で振り切り6年ぶり7度目の夏甲子園を決めた。オリックス吉田 輝星投手(金足農出身)を兄に持つ右腕が、兄に負けないタフさを武器に、決勝も完投勝利でチームに栄冠をもたらした。
秋は秋田商が19年ぶりの優勝を果たした。初戦で最終回に2点差を追いつかれる苦しい展開も、延長10回タイブレークの末にサヨナラ勝ち。それからは勢いがついて優勝まで駆け上がった。決勝の能代松陽戦は、なんと18安打23得点の猛攻で完勝した。
夏甲子園では、金足農が西日本短大付(福岡)に敗れて初戦敗退。秋田勢は3年連続での初戦敗退となった。来年こそは、オリックス吉田輝を擁して準優勝した18年の金足農以来となる秋田勢の快進撃に期待する。
24年秋田県大会結果
<春季>
優勝 明桜
準優勝 秋田商
4強 秋田南
4強 横手清陵
8強 鹿角
8強 本荘
8強 秋田工
8強 秋田修英
<夏選手権>
優勝 金足農
準優勝 秋田商
4強 秋田工
4強 秋田南
8強 新屋
8強 横手
8強 本荘
8強 秋田修英
<秋季>
優勝 秋田商
準優勝 能代松陽
3位 大曲工
4位 本荘
8強 大館鳳鳴
8強 湯沢翔北
8強 秋田工
8強 横手清陵