2日、元西武の伊藤翔投手(横芝敬愛)がメキシコのプロ野球の名門・メキシコシティ・レッドデビルズに入団が決まった。同球団が正式発表した。

 伊藤は横芝敬愛時代、最速147キロ右腕として注目を集めたが、最後の夏は千葉明徳に敗れ3回戦敗退。卒業後、徳島インディゴソックスでプレーし、16試合で8勝4敗、防御率2.18の好投で、リーグ優勝、独立リーグ日本一に貢献し、MVPを獲得。17年のドラフトでは西武から3位指名を受けた。西武では18年から21年から4年連続で一軍登板し、通算47試合で3勝3敗、2ホールドを記録した。22年はトミー・ジョン手術の影響で全休し、23年から実戦復帰し、24年で戦力外となっていた。

 レッドデビルズはメキシコのプロ野球球団でも名門と評され、昨年はサイ・ヤング賞経験のあるバウアー投手(DeNA)、元楽天の安樂智大投手(済美)の活躍により、メキシコ王者となっている。伊藤は年末の戦力外特番で、メキシコのほか、クラブチームからのオファーもあったが、メキシコを選択。所沢に拠点を置いて、自主トレに励んできた。2月は出国準備に追われながらも投球を続け、「状態はいいです」と手応えを掴んだ伊藤は単身で乗り込んでいる。

 伊藤は2月26日に出国し、メキシコ入りした。出国前の取材で伊藤は「世界で自分の色を出して、どうやって生き残るかを考えています。今回は自分にとって初めて海外の野球になるので、楽しみですし、結果を恐れず、いろんなことに挑戦して、野球もそうですし、自分の人生の幅を広げていきたいと思います」と意気込んだ。

 そして2日、自身のSNSでも「もっと高みを目指して野球がしたい。厳しい環境に身を置いた時、人間としてさらに成長できると思ったからです。家族の理解、協力もありこのような決断をして挑戦できる事、嬉しく思います。まずはスプリングトレーニング!ロースター枠を目指して頑張ります」と報告した。伊藤は開幕ロースター入りを目指し、アピールする。