将来性豊かなタレントがそろう健大高崎(群馬)は、この秋関東大会で準優勝し、来年のセンバツ出場をほぼ手中に収めている。24年センバツで悲願の初優勝を果たし、連覇がかかる来年のセンバツへ、この男の右腕の活躍なしでは語れない。
この秋の関東大会で高校2年生としては史上最速、高校生としても史上2番目とみられる158キロをマークしたのは、石垣 元気投手(2年)。1年春から関東大会に登板し145キロをマークした。1年秋から主力を担うようになり、秋季関東大会4強に貢献。今年のセンバツでは準決勝、決勝で先発し初優勝に貢献した。
1年春に145キロだった最速は、秋には147キロ、2年春には大台突破の152キロをマークし、夏には154キロと次々と更新。そして、この秋にはついに158キロまで到達した。シンプルながら、体全体を使ったフォームで、体の成長に合わせるように、どんどん球速が増していった。プロのスカウトからも高評価を受け、来年ドラフト上位候補にも挙がっている。
変化球も精度は高く、スライダー、カットボール、緩いカーブ、チェンジアップ、スプリットも操る。過度な力みのないフォームのためか、あらゆる球種でも高い制球力を誇っている。非の打ちどころのない投手といっても過言ではないだろう。
この冬のトレーニングでまた一段とたくましくなった姿を、センバツのマウンドで見せてくれるだろう。
【石垣の群馬、関東大会の投手成績】
<群馬大会>
2回戦(桐生第一)5回3安打8奪三振2失点
準決勝(前橋育英)7回2安打14奪三振0失点
<関東大会>
準々決勝(佐野日大)7回3安打6奪三振3失点
決勝(横浜)7回7安打5奪三振4失点(自責1)