2025年が幕を開けた。昨年の高校野球界を各都道府県別に振り返り、1年間の球児の熱い戦いを思い出してみたい。

最終回の鹿児島では、今年も神村学園が「主役」だった。センバツでは2回戦で大阪桐蔭(大阪)の前に敗退を喫したが、春季九州大会で準優勝すると、夏は県内で強さを誇った。初戦の鹿児島商戦で快勝すると、2戦目の3回戦から決勝まで4試合連続無失点で勝利。圧倒的な強さを誇って、2年連続7度目の夏甲子園出場を決めた。

甲子園では木更津総合(千葉)、中京大中京(愛知)、岡山学芸館(岡山)を破って8強に駒を進めると、大会で一番勢いのあった大社(島根)を終盤に突き放して勝利。2年連続の4強まで進んだ。準決勝で関東第一(東東京)に1対2の逆転負けを喫したが、夏甲子園初の決勝進出まであと1歩だった。23年夏甲子園4強メンバーが多く残り、今村 拓未投手(3年)を中心とした守りと、正林 輝大外野手(3年)が4番に座る強力打線が甲子園で強さを発揮。悲願の甲子園初優勝も手の届くところまできた。

秋も鹿児島県で3連覇を達成した神村学園は、23年春の県大会準々決勝で樟南に敗れて以来、春夏秋の鹿児島県内では負けなしの22連勝。昨年は1度も負けなかったことになる。

春季大会では、センバツ出場の神村学園が免除で九州大会に推薦されたなか、鹿児島実が3年ぶりに優勝を収めた。昨秋のドラフト会議で中日育成2位指名を受けた井上 剣也投手(3年)を中心に、6試合で2失点という守りで頂点をつかんだ。神村学園の対抗馬として、今年も名門の意地に期待したい。

24年鹿児島県大会結果

<春季>

優勝 鹿児島実

準優勝 鹿屋農

4強 れいめい

4強 出水中央

8強 鹿児島玉龍

8強 国分中央

8強 大島

8強 樟南

<夏選手権>

優勝 神村学園

準優勝 樟南

4強 枕崎

4強 鹿児島城西

8強 鹿児島実

8強 鹿児島情報

8強 鹿屋中央

8強 鶴丸

<秋季>

優勝 神村学園

準優勝 鹿児島実

4強 国分中央

4強 樟南

8強 鹿屋中央

8強 隼人工

8強 出水中央

8強 れいめい