中学シニアの強豪・新宿シニアが3月26日から大阪で開催される第31回日本リトルシニア全国選抜大会に出場することが濃厚となった。同チームが出場となれば11年ぶりとなる。

 昨秋の東東京支部秋季大会では、3回戦で東練馬シニアに敗れたものの敗者復活戦で東京青山シニアに5回コールドの10対3で勝利を収め、関東大会出場を掴んだ。その後は甲府南シニア、静岡裾野シニア、浜松南シニアと3戦連続で1点差の試合を制して勝ち上がった。準々決勝の世田谷西シニアには4回コールド負けと涙を飲んだが、ベスト8に進出したため選抜出場が濃厚となっている。主将を務める佐々木 悠汰内野手(2年)は、「ベスト8に入ってチームの雰囲気や士気が上がっている。この勢いのまま全国に挑みたい」と悲願の選抜大会に向けて意欲を見せている。

 投手陣の中心を担うのが大澤 陸斗投手(2年)だ。武器は177センチの長身から投げ下ろす最速122キロの直球。角度のある真っすぐに得意のスライダーも織り交ぜ、打たせて取る投球スタイルで相手を翻弄していく。髙田 侑誠捕手(2年)とは1年生大会からバッテリー組んでいることもあり、「自分の状態に合わせて低めに構えたり、シュートしている時は外角に構えてくれたりするので投げやすい」と絶大な信頼を寄せる。高田も「それぞれの投手をよく理解することが大事。全国大会では1つも逸らさず、盗塁も全部させるようにしたい」と意気込んでいる。

 一方、打線は4番を務める佐々木主将の打撃に注目したい。全国大会では「持ち味の打撃で投手を安心して投げられるようにしたい」と話し、「長所は簡単にアウトにならないところ。粘れる打者になりたい」と先を見据えている。同じくクリーンアップを任されている高田も、「一人が悪い時はみんなでカバーし合うことが大事。投手が悪い時は打撃でカバーしたい」と投打の要としての活躍を誓っていた。

 中心メンバーとなる2年生は23年12月に行われた1年生の全国大会「石垣市長杯 第3回Rookie Baseball Cup」に出場したが初戦敗退となった。悔しさをバネに成長を重ね、日々練習に励んでいる。出場が濃厚となっている選抜大会に向けて佐々木主将は、「新宿シニアはとにかく雰囲気が良く明るいのが特徴的。大変な練習でも全員で乗り越えてきたので、仲間意識を持って選抜でも勝ち進んでいきたい」と語っていた。