昨年秋の京都府大会を制したのは、立命館宇治だった。15年ぶりの優勝をもたらしたのは、全試合先発した道勇 壱心投手(2年)。185センチの長身を生かした威力のある速球と、曲がりの大きいスライダーを武器に、チームに勝利を呼び込んだ。

近畿大会初戦の奈良戦では、わずか3安打しか許さない1失点完投勝利。5回までは安打すら与えない完璧なピッチングでもあった。8回に三塁打と内野ゴロで1点は許したが、危なげない投球で、背番号1の存在感をアピールした。

京都府大会の大一番でもあった準々決勝。昨年センバツにも出場した京都外大西戦では、2安打しか許さず1失点完投勝利を挙げた。ここでも、1回から無安打投球が続き、8回2死まで無安打と、ノーヒットノーランも夢ではない圧巻の投球を見せた。

背番号18には柴田 淳之介投手(2年)という、プロ注目の最速146キロ右腕がいる。右肘の故障で登板がないなか、エースとして道勇が成長していった。柴田との「二枚看板」が定着すれば、チームの投手力はグンとアップする。

京都大会で花開いた道勇の投球が、センバツの舞台で見られるのか注目だ。

【道勇の近畿大会の投手成績】

1回戦(奈良)9回3安打7三振1失点

準々決勝(市和歌山)4回9安打0奪三振4失点(自責3)

(ともに先発)