高校球界の雄・大阪桐蔭。毎年ドラフト戦線を賑わす選手を輩出しているが、2025年は大学4年生を迎える2021年の大阪桐蔭出身選手がプロアマ問わず存在感を示している。
現在、新年度の体制が続々発表されている大学野球界では、藤原 夏暉内野手(青山学院大)、繁永 晟内野手(中央大)、小谷 太誠内野手(関西大)、坂 玲哉捕手(同志社大)のチームメイトじつに4人が主将に就任した。
昨年大学4冠を達成した青山学院大の藤原は、大阪桐蔭時代に遊撃手として出場し、21年夏の甲子園で本塁打を記録した。大学入学後も、俊足強肩のスイッチヒッターとして抜群のセンスを発揮し、二塁手として優勝に貢献している。藤原と共に高校時代に二遊間を守った中央大・繁永も大学で1年時から試合出場を重ねてきた。高校時代は守備が持ち味だったが、3年時春に3本塁打を放ってベストナインを獲得。打撃もスケールアップし、大学日本代表に選出されるなど、今秋のドラフト候補となっている。
ほかにも昨年の六大学野球で連覇を達成し、秋季リーグ戦で一塁手のベストナインに輝いた前田 健伸内野手(早稲田大)や、長打力を武器に1年生時からクリーンアップを任された花田 旭外野手(東洋大)が副主将を務める。また大阪桐蔭時代はリードオフマンとして活躍し、50m5秒台の快足を武器に大学1年生ながら大学日本代表候補にも選出された野間 翔一郎外野手(近畿大)ら、主力選手も揃っており、大学野球界は“大阪桐蔭03年世代”が席巻しているといっても過言ないだろう。
NPBでは池田 陵真外野手(オリックス=21年ドラフト5位)と松浦 慶斗投手(日本ハム=21年ドラフト7位)がプレー。大阪桐蔭で主将を務めた池田は持ち前の打棒でプロ2年目にウエスタン・リーグの首位打者と最高出塁率を獲得した。24年は成績を落としたが、将来の主軸候補として期待がかかる。松浦もプロ一年目から一軍登板を経験し、自己最速を更新する153キロを計測。25年シーズンから先発転向を決意し、飛躍のシーズンとなるか注目だ。
一学年下もすごい。ドラフト1位指名を受けた松尾 汐恩捕手(DeNA)をはじめ、後にエースを任された別所 孝亮投手(慶応義塾大)やリードオフマンを務めた海老根 優大外野手(SUBARU)ら好選手が在籍していた。21年に春夏連続甲子園出場を果たした同世代の選手達は、今後も注目の存在となりそうだ。