1 BIG4紹介
2 東日本の逸材(北海道、東北、関東、東京、東海)
3 西日本の逸材(北信越、近畿、中国、四国、九州)

 第97回選抜高等学校野球大会の出場32校が決まった。今年の目玉選手4名を紹介していきたい。

 まずはセンバツ連覇を狙う健大高崎の158キロ右腕・石垣 元気投手(2年)だ。昨夏の甲子園で最速153キロをマークした剛腕は秋も順調にスピードアップ。関東大会の準々決勝・佐野日大戦では最速158キロを計測した。ただ会場が球速が出やすい等々力球場のだったためか、石垣は「そんなに出ていないです」と笑う。編集部が持参したスピードガンでは最速152キロ、平均球速144.21キロだった。スピードだけは群を抜いていて、大学生、社会人の投手に負けていない。総合力が高まれば、今年のドラフト1位は確実にできる投手ではないか。

 2人目は横浜のスーパー1年生右腕・織田 翔希投手だ。185センチ72キロと上背もあり、投手として必要なしなやかさを持っている。右オーバーハンドから繰り出す常時140キロ中盤の速球は伸びがあり、空振りが奪えて、ブレーキが効いたチェンジアップも魅力的だ。関東大会・神宮大会の全6試合に登板して、39.2回を投げて、32奪三振、防御率1.14と抜群の投手成績で、関東大会と明治神宮大会の優勝に貢献した。早くも26年のドラフト1位候補に挙げる声もあり、センバツではさらにスケールアップした投球が期待される。

 3人目は東洋大姫路阪下 漣投手(2年)だ。高校生離れした投球術が魅力で、140キロ中盤の速球、鋭く曲がるカットボールが軸となるが、阪下はどのコースにも自在に投げ分けができる。近畿大会では防御率0.33、神宮大会では防御率0.95といずれも0点台だった。阪下のもう一つの特徴は、少ない球数で長いイニングを投げられるところ。近畿大会の準々決勝・大阪学院大では90球で完封とマダックスを達成した。球威、球速がレベルアップし、投球の引き出しが増えれば、センバツでも無双した投球が期待できる。

 4人目は横浜の阿部 葉太外野手だ。今年のドラフト候補を追っていくと、昨年のセンバツでド派手な本塁打を放ったモイセエフ・ニキータ外野手(豊川-ヤクルト)のようなスラッガータイプがほとんどいない。阿部はアベレージヒッターながらも大会の顔になる打者だ。秋の関東大会では12打数5安打、神宮大会では13打数4安打を記録した。抜群のバットコントロールで、左右の好投手、本格派、技巧派関係なく好打を見せる。走塁も軽快なベースランニングが光り、センターの守備でも球際が強く、今年の外野手では群を抜いている。

 今年のセンバツでブレイクするのはどんな選手になるのか。

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