健大高崎の二塁手としてセンバツ優勝を経験した髙山 裕次郎内野手。高校日本代表にも選ばれたが、プロ志望届は提出せず、神奈川大学への進学を決めた。世代屈指の二塁手に迫っていきたい。

 まず打撃を見ると、高いミートセンスが光る。癖のないシンプルな構えからインサイドアウトのスイングで的確にミートができる。どの試合を見てもタイミングが崩されることなく、キレイな打撃フォームでボールを捉えるので、打率を残しやすい。器用だけではなく、しっかりと下半身を使って、スイングができるので、常に強い打球を打つことができる。

 理にかなった打撃フォームで、高校日本代表ではヤクルト1位の中村 優斗投手(愛知工業大)から150キロ超えの速球を打ち返して中前安打にしていたように、速球投手にも対応ができる。木製バットを使うアジア大会では、14打数6安打の活躍を見せたので、早い段階から実戦デビューが期待できそうだ。

 二塁守備も球際の強さが光る。かなり数をこなしてノックを受けて完成してきたのがわかる。スローイングフォームがいいので、コントロールが非常に安定しており、ワンバウンド送球で捕手ミットに収まる。もともとは外野を守っていたため、外野手としても出場できるのも魅力だ。

 大学4年間でプロにいくための課題としては高い打撃成績を残すことだろう。田中にやや欠けているのは長打力だ。この長打力を磨くか、圧倒的な打率を残したい。

ちなみに同大学からソフトバンク2位指名を受けた庄子 雄大外野手(横浜)は4年間で打率3割以上を残したシーズンが6度もあったが、加えて庄子は通算54盗塁を記録した卓抜とした俊足があった。

 この4年間、どんな成績を残すことができるか注目が集まる。

<髙山裕次郎 (たかやま ゆうじろう>
前橋北部スターズでは投手と遊撃
前橋ボーイズでは投手と遊撃
健大高崎では1年春から背番号15でベンチ入り
2年秋はセンターとして秋季関東大会ベスト4入りに貢献した。
3年センバツは18打数6安打の活躍でセンバツ優勝を経験。
3年夏の甲子園では2試合で7打数2安打に終わった。
高校日本代表に選出され、アジア大会では14打数6安打の活躍を見せた。
父は広島スカウトの髙山健一氏で、東農大二時代に1989年夏に甲子園を経験した。兄の遼太郎選手は健大高崎出身で、17年センバツを経験し、Hondaを経て、現在は富士大でプレーしている。


【髙山の打撃 4:22から】