2025年春の第97回選抜高校野球大会(センバツ)の出場32校が決まった。3月8日の抽選会を経て、3月18日に阪神甲子園球場(兵庫・西宮市)で開幕。13日間(休養日2日を含む)の熱戦が幕を開ける。
昨年秋の明治神宮大会に初出場した広島商(広島)は、強豪を倒して決勝に進出。横浜(神奈川)に敗れたが、初出場で準優勝と結果を残した。個々に派手さはないが、伝統の全員でのスモールベースボールを駆使し、競り勝つ野球を披露していた。昨年秋の成績は以下の通り。
<広島県大会地区予選>
9-2 山陽
8-1 広島城北
<広島県大会>
1回戦 8-0 可部
2回戦 12-0 熊野
準々決勝 10-1 西条農
準決勝 3-2 盈進
決勝 4-3 如水館
<中国大会>
1回戦 7-2 米子東(鳥取3位)
準々決勝 2-1 開星(島根2位)
準決勝 6-3 岡山学芸館(岡山1位)
決勝 6-3 米子松蔭(鳥取2位)
<明治神宮大会>
準々決勝 3-0 東海大札幌(北海道)
準決勝 11-9 敦賀気比(北信越=福井)
決勝 3-4 横浜(関東=神奈川)
【投手陣】
右の大宗 和響投手(2年)と、左の徳永 啓人投手(2年)の二枚看板。昨秋の中国大会では徳永が先発し、大宗がリリーフするパターンが確立した。徳永は準々決勝からの3試合に先発。準々決勝の開星戦は1失点完投勝利を手にしている。大宗は18.1回を投げて19三振を奪うなど、三振が取れるタイプで、リリーフ向き。さらに、明治神宮大会の準決勝では先発して10回を投げ184球の熱投を演じるなど、タフな面も持ち合わせている。
【打撃陣】
総じて好調だったのが主将の西村 銀士内野手(2年)。中国大会では全4試合で安打を放って、14打数6安打、打率.429。1、2番に起用され、チャンスメーク役を果たした。チームトップの5打点をたたき出したのは、4番の名越 貴徳内野手(1年)。中国大会決勝戦での先制2ランを放つなど長打力も発揮して、打率も3割超えを記録した。チーム全体としては、大会4試合で15四球を選んで9犠打。つなぐ意識を全員がもつことで得点につながり、勝利につなげている。
昨年秋は31年ぶりに中国大会を制して、明治神宮大会でも準優勝。伝統の守り重視の競り勝つ野球を、センバツの舞台でも見せつける。